シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話

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  • サイズ A5判/ページ数 285p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791758500
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C1010

内容説明

力の陶酔を打ち砕く。戦争の時代を真に覚醒した思想家として生き、古代ギリシアの思想の泉に、政治的思考の射程の極限をみた、ヴェイユの強靱な思索の劇を精緻に描く、真摯で気魄にみちた画期的論考。

目次

第1章 アラン工房での哲学修業
第2章 工場のアンティゴネー
第3章 哲学とはなにか
第4章 洞窟神話の再解釈
第5章 戦士たちの変貌
第6章 憐れみの悲劇
第7章 共同体と根こぎ
第8章 力の寓話

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さえきかずひこ

11
ヴェイユにとっての"力の寓話"は、本書第6章で抑制的に扱われる、17世紀を舞台とした彼女の未完の戯曲「救われたヴェネツィア」が象徴する。著者は、当作についての考察を通し、ヴェイユの古代と現代を常に往還する思想の本質に、深みと重みを兼ね備えた筆力で迫っていく。ヴェイユは概ねあらゆる"力"を忌避したが、緊急時の戦いは避けられないと考えており単純な反戦主義者では持てない葛藤が示される。ちなみに「救われたヴェネツィア」については『シモーヌ・ヴェイユ』(岩波書店)で存分に論じられているので、そちらもぜひ読まれたい。2018/07/27

真魚

0
力の支配が如何に人間を損なうか、如何に抗いがたいか、故に力に屈しない人間社会を求めて突き詰めたヴェイユの人生と思想をまとめた一冊。「レヴィ族のアカの乙女」と呼ばれた革命家時代から神秘家となった晩年まで一貫した美しい魂の片鱗に触れる。2019/12/03

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