内容説明
JAPA‐NIES型開発モデルの見直しを迫った1997年経済危機の対外的・内在的要因を明らかにし、構造改革への取り組みを検証する。
目次
転換期アジア経済/その構造と問題―成長から危機へ・転換期における国民統合問題
第1部 日本とNIES―経済危機と企業改革の行方(日本―解体する法人資本主義と日本経済;韓国―経済危機と構造改革の行方;台湾―情報革命が迫る発展パラダイムの転換と台湾の経験)
第2部 ASEAN―クローニー・キャピタリズムは終焉するか(タイ―通貨危機と経済再建への道;インドネシア―通貨危機の中、国民はいかに政権を見限ったか;マレーシア―IMFとブミプトラ政策のはざまで;フィリピン―IMF支援体制とフィリピン経済)
第3部 中国とインド―人口大国の苦悩(中国―アジア経済危機に揺れる「改革・開放」;インド―経済改革の苦悩)
著者等紹介
中嶋航一[ナカジマコウイチ]
1955年生まれ。現在、帝塚山大学経済学部教授。主要業績に「米の日本帝国内分業と外米依存の構造」(『社会経済史学』第64巻第6号、1999年)、『アジア発展のカオス』(共著、勁草書房、1997年)、「東アジアの経済成長における対米輸入構造の検証―台湾と韓国の因果性のテスト」(『アジア研究』第42巻第2号、1996年)、など
東茂樹[ヒガシシゲキ]
1962年生まれ。現在、アジア経済研究所地域研究第1部研究員。主要業績に『タイの経済政策―制度・組織・アクター―』(共編著、アジア経済研究所、2000年)、「タイの自動車産業―保護育成から自由化へ」(『アジ研ワールド・トレンド』第4号、1995年)、『東南アジア農村発展の主体と組織―近代日本との比較から―』(共著、アジア経済研究所、1998年)、など
岸脇誠[キシワキマコト]
1970年生まれ。現在、大阪市立大学大学院経済学研究科博士課程。主要業績に「マレーシアの通貨危機と政府の対応」(『証券経済研究』第21号、1999年)、など
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