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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山がち
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最初の方の理論的なところは正直難解で理解できなかったが、こういったところを設けているのは好感が持てた。個人的に一番印象的なのが、ラベリング理論である。確かに、非行と呼ぶものを社会が規定し、それに当てはまったものを非行と呼んで逸脱させていくというのは何ら不思議なことではない。日常の言語的感覚だと、逸脱したものを非行と呼ぶという風になるがこの逆である。このあたりには、どこかソシュールの言語論的転回を思い起こさせる。非行という指示対象というよりも、ある種分節の結果非行が生まれてくるというのも納得がいく気がする。2013/09/30