精神のコミュニケーション

精神のコミュニケーション

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  • サイズ A5判/ページ数 335p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784783511748
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0011

内容説明

個人、集団、文化を貫いて拡がる「人間コミュニケーション」論の試み。「ダブル・バインド」理論へと結実する、20世紀の辺境を渉猟した知の狩人ベイトソンのもうひとつの源流。

目次

第1章 価値、コミュニケーション、文化
第2章 コミュニケーションと人間関係
第3章 コミュニケーションと心の病い
第4章 コミュニケーションとアメリカ的価値
第5章 アメリカ的展望
第6章 コミュニケーションと抑止・均衡システム
第7章 情報とコード化
第8章 コミュニケーションの慣習
第9章 精神医学的思考
第10章 科学と精神医学の融合
第11章 個人、集団、文化

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

59
精神医学者と人類学者の共著。人と人、人と文化の関係に目を向け、患者が周囲と同じコミュニケーションシステムを持つように導くことを精神医学の目的としている。欧州人の自我が空間的に統合されるのに対して、時間的に統合されるアメリカ人の自我は、プロセスや変化に順応しようとする傾向を持つ。前向きで楽天的な彼らは意外と不適応に弱いのだ。ベイトソンは、異コードの接触による違和が二者間コミュニケーションにくり返し修正を促すプロセスについて詳述している。自己観察と修正をくり返す二者システムが精神医学にとって重要なのだという。2017/07/13

roughfractus02

10
母は「私が嫌いなの?」と子供に聞く。だが子供の眼には母の体は強張り、触れることすら拒否するように見える。2つのメッセージを受け取る時、人は一方に優先順位をつけるが、統合失調症ではどちらも選べないことが起こる。著者たちが臨床によって見出したダブルバインド理論は、一方ではこの病が人と人との間の長期間のコミュニケーションによって生じる点を、他方では優先順位を選ぶ学習のためにダブルバインド段階は本来必要であるという点を強調した。この研究は医者と患者とのコミュニケーション領域にも及び、精神医学の再帰性に注目させる。2017/02/16

hutosi

6
この本はコミュニケーションのコミュニケーションについての本。ヨーロッパからアメリカに渡った2人の科学者(人類学者と精神科医)が考察、分析したアメリカ人という風土。そして精神科医と、精神科医と患者の関係と、科学者を人類学者と精神科医が分析、考察する。ダブルバインドについて書いてあるのはおまけ程度でした。なお自分はこれを読めばなぜ勘違いしたかについて柔軟に考えられると思いました。そして個人的には表紙の色合いが気に入っております。...以下コメント欄に引用2013/08/07

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