競馬の文化誌―イギリス近代競馬のなりたち

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  • サイズ B6判/ページ数 284p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784775400746
  • NDC分類 788.5
  • Cコード C1022

内容説明

競馬はイギリス文化を映し出す鏡である。競馬がわかればイギリスの貴族社会・階級社会が見えてくる。競馬を知ることでイギリスの産業構造が見えてくる。競馬を知ればスポーツ発祥の国といわれるイギリス人のスポーツ観を窺い知ることができるのである。

目次

第1章 制度の整備(ジョッキー・クラブの創設;施行規則の確立;記録集の編纂)
第2章 競争形態の整備(近代化以前の競争形態;レース・コースの変化;グランド・スタンドの建設;クラシック・レースの誕生)
第3章 賭博としての競馬(ブックメーカーの出現(賭博と資本主義)
賭けとイギリス人(その射幸心のありよう))
第4章 馬種の改良(タタソールズ(競り師登場)
サラブレットの誕生
サラブレッドの血胤(気質と脚質)
ゼネラル・スタッド・ブック(サラブレッド血統書)の成立)

著者等紹介

山本雅男[ヤマモトマサオ]
1950年生。中央大学文学部卒。日本大学大学院博士課程終了。静岡県立大学国際関係学部助教授を経て、日本大学芸術学部文芸学科教授。専門はイギリス近代文化史、文化研究。日本中央競馬会運営審議委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いまにえる

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イギリスの近代競馬について書かれた本。比較的学術的である。閉鎖的・私的なものから解放的なものへという近代競馬の成り立ちは、しかし一方でどの競馬場もユニークで記録の異質性という点でそれ以前と連続的であったと言える。勝者を主に讃え、最後の直線だけを見るイギリスと、展開予想に紙面を割く日本とでは競馬の見方に違いがあるというのも面白い。リングの賭けとは違い、プール式のギャンブルは一種のマーケットであるように思え、その点でもギャンブルは他の経済活動からかけ離れているわけではなく、その特殊性や危険性を強調することは無2017/12/02

ワタシ空想生命体

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競馬は馬主の名誉を競うために始まったものであった。馬名をつける習慣が定着した18世紀後半に行われた第1回セントレジャー競走(1776年)でも記録には「優勝 ロッキンガム侯所有、茶色、牝、種牡馬サムソン」と記載されているそうだ。1797年のダービーステークスでは馬名未登録の馬が優勝した。所有者と血統さえわかればよかったのだろう。日本人馬主がよく使用する冠名(アドマイヤやテイエムですね)はある種の先祖返りと言えるのかもしれませんね。2011/09/12

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