出版社内容情報
《内容》 精神障害者の脱施設化に遅れたわが国においては,精神病院からの退院促進と地域生活支援の強化が急がれているが,住居サービスはその成果を左右する重大な領域となっている。本書では,生活訓練施設(援護寮),入所授産施設,共同住居,グループホームまでを含めた宿泊型の社会復帰施設や過渡的な住居サービスを「宿泊訓練施設」と総称し,その体験と実践的な技術をまとめたはじめての成書である。
精神障害者の生活実態や住居サービスの歴史と現状を報告した総論に続き,地域での自立生活を達成するための「健康教育」「生活管理」「社会参加」についての具体的な支援技術が示される。やどかりの里,はらからの家,東京武蔵野病院,けやき荘,越路ハイムの実践からは,施設職員の苦労と見事な発想・工夫,そしてユーザーの生の声が伝えられる。さらに住居サービス先進国としてイギリスとアメリカの経験が紹介されている。アパート探しから新生活の開始に至るまでのポイントをわかりやすくまとめたユーザー向けマニュアル「一人暮らしの手引き」も,極めて有用であろう。
本書で述べられている宿泊訓練は,長期にわたる入院・入所者や青年期以前からの療養者にとって,地域生活に踏み出すための知識と技能を主体的に学び直す機会を提供するものであるとともに,これからの精神障害リハビリテーションの中核を担うものである。
《目次》
第1部 総 論
第1章 精神障害者の生活実態:全家連調査を中心に 齋藤敏靖
第2章 精神障害の構造 野中 猛
第3章 精神障害者に必要な住居サービスとわが国の現状 堀切 明
第2部 宿泊訓練のすすめ方
第1章 支援技術 齋藤敏靖
第2章 健康教育 水野雅文・高橋佳代
第3章 生活管理 山岡 聡
第4章 社会参加 山岡 聡
第5章 事 例 齋藤敏靖
第3部 宿泊訓練施設での実践例
第1章 生活訓練からの脱却:やどかりの里の実践から 三石麻友美
第2章 はらからの家であったこと 服部森彦
第3章 東京武蔵野病院の実践 安藤里恵子
第4部 展 望
第1章 先進諸国の実際1:イギリス 平 直子
第2章 先進諸国の実際2:アメリカ 杉原洋子
第3章 鼎 談 野中猛・山岡聡・齋藤敏靖(司会)
第5部 一人暮らしの手引き
内容説明
精神障害者の脱施設化に遅れたわが国においては、精神病院からの退院促進と地域生活支援の強化が急がれているが、住居サービスはその成果を左右する重大な領域となっている。本書では、生活訓練施設(援護寮)、入所授産施設、共同住居、グループホームまでを含めた宿泊型の社会復帰施設や過渡的な住居サービスを「宿泊訓練施設」と総称し、その体験と実践的な技術をまとめたはじめての成書である。
目次
第1部 総論(精神障害者の生活実態:全家連調査を中心に;精神障害の構造 ほか)
第2部 宿泊訓練のすすめ方(支援技術;健康教育 ほか)
第3部 宿泊訓練施設での実践例(生活訓練からの脱却;やどかりの里の実践から;はらからの家であったこと ほか)
第4部 展望(先進諸国の実際(イギリス;アメリカ)
鼎談)
第5部 一人暮らしの手引き
著者等紹介
野中猛[ノナカタケシ]
日本福祉大学
斎藤敏靖[サイトウトシヤス]
新潟青陵大学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。