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内容説明
本書では、トラウマとジェンダーが重なる問題として、対人的なトラウマ、それも親密な関係における長期反復的なトラウマであるドメスティック・バイオレンスや性暴力、児童虐待の事例を数多く取り上げ、議論しているが、これらは社会的にも対応に危急を要するテーマでもある。臨床にすぐ役立つ、ジェンダー・センシティブなアプローチの要点を提示し、さらに、臨床現場にトラウマとジェンダーの視点をとり入れることで、具体的にクライエントの何を見、どのような働きかけをし、どんなことに気を配るかを事例検討で明らかにしている。
目次
第1部 語られてこなかったことを語る(総論:トラウマとジェンダーはいかに結びついているか;性暴力被害のセクシュアリティにおよぼす影響とその回復過程;男性の性被害とジェンダー ほか)
第2部 既存の理論を再考する(心的トラウマと子どもの臨床―母性というジェンダーの文脈;非行・犯罪領域におけるジェンダーとトラウマ―非行少年の被害体験とDV加害者の対象関係を中心に;解離性障害、外傷性精神障害における性差はあるのか? ほか)
第3部 異なる立場かる見る(法とジェンダー―ある少女の事例から;フェミニスト・カウンセリングの現場から;解離性同一性障害当事者から ほか)
著者等紹介
宮地尚子[ミヤジナオコ]
一橋大学大学院社会学研究科助教授・精神科医、医学博士。1986年京都府立医科大学卒業。1993年京都府立医科大学大学院修了。1989年から1992年、ハーバード大学医学部および法学部に客員研究員として留学。1993年より近畿大学医学部衛生学教室を経て、2001年より現職。専門は文化精神医学、医療人類学、ジェンダーとセクシュアリティ
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