内容説明
百人一首に隠された定家800年目のメッセージ。豊かな古典文学の知識を縦横に駆使し、自在な推理力で定家の百人一首撰歌の真意に迫る。
目次
第1章 おばあさんの百人一首配列図(浮かび上がった百人一首配列図;『百人秀歌』配列図へ転換する;『百人一首』配列図へ転換する;秘められた『源氏物語』配列図;『百人一首』と『百人秀歌』;巻頭歌群の役割)
第2章 『百人一首』配列図は語る(『百人一首』で読む『後鳥羽院物語』;『百人一首』に『伊勢物語』を読む;『百人一首』で読む“小町伝説”;『百人一首』に『土佐日記』を読む)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かな
2
百人一首にはほぼ収録歌が同じ「百人秀歌」という対の歌集があり、2つの歌集の歌をルールに則って配置するとなんと不思議、藤原定家の意図したテーマが物語として浮かび上がる、しかも配置方法は何通りかあり源氏物語も後鳥羽院の物語も表現出来る最強のテキストなのだという内容。実際に手持ちのカルタを並べつつ読んだが、キレイに収まる箇所と、ん?となる箇所が混在し、主張に危うさを感じた。しかし定家なら、そういう事自体はやりそう、やって欲しいとワクワクしつつ読んだ。特に、後鳥羽院との確執物語バージョンは説得力あって面白かった。2023/07/26