内容説明
本書は、従来のEU/ECレベルに照準を当てた欧州連合研究とは一線を画し、地域協力・地域統合の担い手としての主権国家の視点から欧州統合を検討したものである。
目次
序に代えて―ヨーロッパ法の形成とドイツ法学界の課題
第1篇 EU法一般(欧州統合の変遷とその手法;アムステルダム条約におけるEUの法的構造―「3本柱」構造の変容;EUにおける基本権保護―今日の問題;ECの農業政策)
第2篇 EU法と国内法の交錯(ドイツ憲法の〔ヨーロッパ〕条項―基本法第23条をめぐって;ドイツ連邦憲法裁判所のマーストリヒト判決;欧州共同体立法へのドイツ諸州の参加権―放送法を例にして;欧州統合とフランス憲法―国境管理の欧州政策化との関連を中心に)
第3篇 ヨーロッパ訴訟法の問題(ヨーロッパ民事訴訟法における国際的訴訟競合規制の動向―ドイツ民訴法とEC民訴法の相克をめぐって;ヨーロッパ民事訴訟モデル法試案におけるアストラント―フランスのアストラントとの比較及びベネルクス諸国のアストラント統一法の紹介も兼ねて;国際的債権執行手続のヨーロッパ化―ドイツの場合)