内容説明
日本では、今、学校改革が話題になっている。最近では、進路指導と相まって偏差値問題が新聞紙上をにぎわせたが、その他にも、単位制高校、ボランティア活動、労働教育、単位の互換制度、外国人の受入れ、転入学の自由、学区の弾力化など、いろいろの変革が言われている。世界には、それらの事柄をすでに実践している国もあるのである。筆者は、カナダ政府および教育省の協力を得て、数度にわたり、それらの事柄をすでに実施しているカナダのハイスクールに入り込む機会を得た。本書は、その際の観察結果に基づくものである。
目次
序章 文化的バイアスからの解放をめざして
第1部 シニアハイスクールの生学―導入とルーティンワーク
第2部 その他の授業―バライエティに富むカリキュラム
第3部 「社会30」と「英語33」の授業―その一年分の内容と教授法
第4部 州ディプロマ試験―クラスの試験と検定試験
第5部 ハイスクールの組織と運営
終章 社会の縮図としての学校