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出版社内容情報
さまざまな史実・伝承・逸話と、多数の図版でつづる書物と人の歴史。単なる解説書ではなく、著者の喜怒哀楽を凝縮した「生きる読書史」となっている。96年刊行以来、14か国語に翻訳。仏訳は98年プリ・メディシ世界文学賞を受賞。
読書の意味―訳者はしがきに代えて
最後のページ
<読書すること>
1 陰影を読む
2 黙読する人々
3 記憶の書
4 文字を読む術
5 失われた第1ページ
6 絵を読む
7 読み聞かせ
8 書物の形態
9 1人で本を読むこと
10 読書の隠喩
<読者の力>
1 起源
2 宇宙を創る人々
3 未来を読む
4 象徴的な読者
5 壁に囲まれた読書
6 書物泥棒
7 朗読者としての作者
8 読者としての翻訳者
9 禁じられた読書
10 書物馬鹿
見返しのページ
訳者あとがき
原註/図版一覧/索引
内容説明
本書は不思議な書物である。ありきたりの概説書ではない。これだけ多方面からしかもこれだけ多くの古今東西に及ぶ史実、逸話、伝承、研究成果などを交えて語られた、この「読書の歴史」に類書はあるまい。
目次
読書すること(陰影を読む;黙読する人々;記憶の書;文字を読む術 ほか)
読者の力(起源;宇宙を創る人々;未来を読む;象徴的な読者 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなた
4
読者論をやるなら欠かせない。日本版は和田敦彦におまかせ。2009/07/06
じーーーな
3
本を読むことについて、前後編併せて20個の切り口から綴られたエセー。陶酔したような語り口から著者の本への愛情が滲み出す。読書に纏わるエピソードが該博な知識から選びだされ、テーマ毎に束ねられて各章を構成する。この形式は興味のない話題でやられると読む気が失せるけれど、これには嘗めるように目を通した。 架空の書物を語る「見返しのページ」はどことなくボルヘス? その書物の構成はというと、今度は本書を思わせる。20種のテーマがいかに例示にすぎないかを思わせるね。資料があれば、読者の歴史は何章にも膨らみうる。 2011/09/23
Shori
2
読書の持つ楽しみをメタ的にとらえなおすことができた。テクストの解釈はひらかれているからこそ、「最初の1ページ」は空白。最後のページから始まり、見返しのページで完結する。松岡正剛が本フェチと称した著者は、電子書籍をどうとらえているのか。旅行にあった本を吟味する楽しさは失われたかもしれないが、手軽さは増した。自分もカリブ海で老人と海を読んだり、中欧旅行で歴史書とアゴタ・クリストフの3部作を読んだことを思い出した。2022/11/15
刳森伸一
2
これは面白かった。読者や読書にまつわる逸話を集めてあるだけでなく、それを有機的に結びつけた作者の力量に感嘆。2014/05/27
弟子迷人
2
「さすがボルヘスの朗読係」だった!