現代有機化学〈上〉 (第4版)

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  • サイズ B5判/ページ数 692,/高さ 26cm
  • 商品コード 9784759809633
  • NDC分類 437
  • Cコード C3043

出版社内容情報

《内容》 7か国語に翻訳出版され国際的に高い評価を得ている有機化学教科書の改訂版.著者らの豊富な講義経験に基づく懇切丁寧な解説と,ビジュアルな図版の多用でさらに内容を充実させている.実践的な有機化学の考え方を身につけるために合成戦略や構造解析手法についても詳説してある.最新トピックスを紹介する囲み記事,実力をつけるための演習問題も豊富.    

《目次》
1章 有機分子の構造と結合
2章 構造と反応性:酸と塩基,極性分子と非極性分子
3章 アルカンの反応:結合解離エネルギー,ラジカルによるハロゲン化
4章 シクロアルカン
5章 立体異性体
6章 ハロアルカンの性質と反応:二分子求核置換反応
7章 ハロアルカンの反応:一分子求核置換反応と脱離反応の経路
8章 ヒドロキシ官能基:アルコールの性質,合成および合成戦略
9章 アルコールの反応とエーテルの化学
10章 NMR 分光法による構造決定
11章 アルケンと IR 分光法
12章 アルケンの反応
13章 アルキン:炭素―炭素三重結合
14章 非局在化したπ電子系:紫外および可視分光法による研究

内容説明

本書は、社会の多角的な要望に応える柔軟性のある頭脳をもつ化学者を育てるために、学問の基本の一つである有機化学の教科書としてふさわしいものである。本書は高校で学んだ化学を基礎として、知識を詰め込むだけにならないように厳選された有機化学の基本を学び、化学の面白さを認識してもらうとともに、なぜそうなるかを理解したうえで、自分で考える力をつけ、応用が利くように導く教育をめざしている。従来はいたずらに断片的な知識を詰め込んだために展開力に欠け、有機化学全体を捉える広い視野をもてずに化学自体に興味を失ってしまうことも多かったが、本書はこのようなことが起こらないよう工夫されている。また学生諸君に有機化学を何のために学んでいるのかを実感してもらうために、生物学、医学、そして産業への有機化学の応用を話題として取り上げるとともに、有機化学の主要な使命は新しい材料や製品の合成であることを示し、また各章に実生活に結びついた化学的な現象と有機化合物の働きを「ハイライト」に取り上げ解説している。本書では、(1)有機化学の視覚化につとめ、(2)重要な概念を見失わないために各章の最後に「概観」と題する節を設け、(3)種類と難易度の異なる問題を設け、その一部については取り組み方を示すなどにより、理解を確実なものとするようにしている。

目次

有機分子の構造と結合
構造と反応性:酸と塩基、極性分子と非極性分子
アルカンの反応:結合解離エネルギー、ラジカルによるハロゲン化ならびに相対的反応性
シクロアルカン
立体異性体
ハロアルカンの性質と反応:二分子求核置換反応
ハロアルカンの反応:一分子求核置換反応と脱離反応の経路
ヒドロキシ官能基:アルコール性質、合成および合成戦略
アルコールの反応とエーテルの化学
NMR分光法による構造決定
アルケンとIR分光法
アルケンの反応アルキン:炭素-炭素三重結合
非局在化したπ電子系:紫外および可視分光法による研究

著者等紹介

ボルハルト[ボルハルト][Vollhardt,K.Peter C.]
マドリードで生まれ、ブエノスアイレスならびにミュンヘンで育った。ミュンヘン大学で学び、ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン校のPeter Garratt教授のもとで博士の学位を取得した。その後、当時カリフォルニア工科大学のBob Bergman教授のもとで博士研究員を務めたあと、1974年カリフォルニア大学バークレー校へ移った。そして有機コバルト反応剤の有機合成への利用、理論的に興味深い炭化水素の合成、そして触媒としての可能性をもつ新規遷移金属集合体などの研究に着手した。これらの研究を続ける中で、次のような賞を多数受賞した。Studienstiftler、Adolf Windausメダル、Humboldt Senior Scientist、アメリカ化学会有機金属化学賞、Otto Bayer賞、そしてA.C.Cope Scholar賞、Aix‐Marseille大学メダルなどである。また、日本学術振興会の招聘外国人研究者として日本に滞在したこともある。現在、SYNLETT誌の編集委員長を務めている。265を超える報文や総説の中でとくにこの有機化学の教科書は彼の宝物である。7か国語で翻訳されている。フランス人芸術家であるMarie‐Jos´e Satと結婚し、二人の子供がいる

ショアー[ショアー][Schore,Neil E.]
1948年にニュージャージー州のニューアークで生まれた。ニューヨーク州ブロンクス区ならびにニュージャージー州リッジフィールドの公立学校で学んだ後、1969年ペンシルベニア大学で化学の学士を取得した。ニューヨークに戻り、コロンビア大学のNicholas Turro教授のもとで有機化合物の光化学ならびに光物理学的過程について研究を行い、博士の学位を取得した。1976年にカリフォルニア大学デービス校に赴任して以来、1万人以上の化学を専門としない学生に有機化学を教えた。三つの教育賞を受賞し、有機合成に関連したさまざまな分野で80以上の報文を書いている。カリフォルニア大学デービス校獣医学部の微生物学者であるCarrie Ericksonと結婚し、Michael(1981年生まれ)とStefanie(1983年生まれ)の二人の子供がいる

古賀憲司[コガケンジ]
1960年東京大学薬学部卒業。現在、早稲田大学客員教授。東京大学名誉教授。薬学博士

野依良治[ノヨリリョウジ]
1961年京都大学工学部卒業。現在、理化学研究所理事長。名古屋大学特任教授。工学博士

村橋俊一[ムラハシシュンイチ]
1961年大阪大学工学部卒業。現在、岡山理科大学客員教授。大阪大学名誉教授。工学博士
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はせがわ

1
マクマリーの概論で育った身としては、そのままマクマリーで学びたかった。しかし、奥山さんの教科書に比べればマクマリー寄りというか、わかりやすさと内容の濃さのバランスがいい。普通というか無難というか。2019/07/07

Chemie

1
大学で化学・物質系学部における一般レベルの有機化学の参考書と思う。オーバースペックという事も無く、ウォーレンを読む前の一冊と感じる。同様の教科書にブルースやマクマリーなど多くの本があるが私はこの本が好きだ。ただ、表紙のキラキラ感が気になることを除いて…読み込むことによりキラキラ感が色あせてくるので完全にキラキラ感が無くなるまで読み込めたら良いなと思う。夏明けから、演習問題を解きながらしっかり読み進めていく予定。サラッと読んだ感じの印象で書評を書いています。

竹田拓郎

0
参考になりました。2014/03/12

もき

0
分子軌道に基づいて解説されている、標準的な良い本です。有機合成というよりは基礎有機化学寄りなので、万人向けな感がします。下巻買わなければ。2011/08/03

昼寝者

0
さて、下巻を読みましょうか。丁寧さにかけるが、有機合成を目指すなら実用的とも言える本。個人的にはブルースの方が好き2011/01/18

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