内容説明
非情な犠牲を強いられた拉致被害者も、在日朝鮮人も、圧制にあえぐ北朝鮮民衆も、中朝国境の難民も、みな、国家暴力の被害者なのだ。いま初めて語る、凄絶な個人史。
目次
第1章 離散家族の運命
第2章 「楽園」への帰還
第3章 私の旅(中朝国境の難民たち;難民たちが語る、北朝鮮という国)
第4章 百年の旅の終わり
著者等紹介
辛淑玉[シンスゴ]
1959年東京生まれ。在日三世。1985年人材育成会社(株)香科舎(こうがしゃ)設立。女性人材育成などの本格的取り組みを経て、「人材育成技術研究所」開講。組織における人材能力育成プログラム・育成環境の開発、企業内研修・公開講座などを行っている。明治大学政治経済学部特別招聘教授
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感想・レビュー
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tomita
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北朝鮮帰還事業を始めとした在日コリアン問題を、在日コリアンの視点から描く。国家間のマクロな動きだけからはわからない、リアルな実情が見えてくる。筆者の意見には、同意できるものもあれば、そうでないものもある。日本での差別に苦しんで北朝鮮に渡ったものの、北朝鮮でもパンチョッパリ(半日本人)として差別に苦しむというのには、日朝間の関係の複雑さが切に現れている。2014/01/21
猫草
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国家も個人も救いのない悪なのか?2011/12/06
3000
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すさまじい一冊。2011/02/01
akubineko
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差別されてる人の中での、さらなる差別。人はどんな状況でも序列を付けたがるのか?貧困や差別されている状況が、暴力を生み出すのか?人は、否応なく住んでいる所、時代の体制に組み込まれていく。統治者の都合の良い体制に。日本だって、北朝鮮とあまり変わりないのかもしれない。みんな、とにかく生きていて!2010/08/14