放送禁止歌

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  • サイズ A5判/ページ数 191p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784759254105
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0073

内容説明

岡林信康『手紙』『チューリップのアップリケ』、赤い鳥『竹田の子守唄』、泉谷しげる『戦争小唄』『黒いかばん』。闇に消えた放送禁止歌を追う―規制したのは誰?70年代フォークの魂がここにある…。

目次

第1章 テレビから消えた放送禁止歌(企画の出発点―闇に消えた放送禁止歌;企画着手―放送禁止の歌をどうやって放送するんだよ? ほか)
第2章 放送禁止歌、それぞれの具体的な背景(放送禁止歌と発売禁止歌;有線放送で流される放送禁止歌 ほか)
第3章 放送禁止歌・日本VSアメリカ―デーブ・スペクターとの対話(アメリカ初期の放送禁止歌―性を連想させる歌はご法度;アメリカ“表現の自由”をめぐる闘い―検閲は反対だが、創意工夫は必要 ほか)
第4章 部落差別と放送禁止歌(『竹田の子守唄』のルーツを訪ねて;大ヒットフォーク『竹田の子守唄』の系譜 ほか)
「放送禁止歌」掲載曲名リスト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

38
放送禁止歌といってもネットが普及した現在は、テレビやラジオ界の言葉になってしまったのかもしれない。放送禁止歌と呼ばれた多くの曲が歌詞とともに紹介されている。しかし放送禁止歌という言い方は実は「要注意歌謡曲」と呼称するそうだ。差別、天皇制や障害者他に対する言葉が含まれる曲。ただこれはあくまでも放送局の自主規制であり、タブーとされる対象から抗議があった時に対処が大変だからというのが大半の理由ではないか。しかし」最近のバラエティーと称される番組こそ自主規制すべきと感想には関係ないが感じた。 2014/11/01

ミロリ

19
放送禁止になった歌や歌詞の紹介がされているだけではなくて、放送禁止になった背景が濃く描かれている。内容を総まとめしてつけられたタイトルだと思っていたけれど、歌のタイトルそのものが『放送禁止歌』というものがあったとは……なんだか昔の人は飾らずに本音をぶつけてる気がした。歌詞を読んでみて、禁止にされたことにすっとうなづけるものもあれば、理解し難いものもあった。オープンなイメージがあるアメリカでさえ厳しい規制があることに驚き。特に「六秒のタイムラグ」は印象に残った。2014/07/19

こよみ

17
結構前の本なので現代のメディアについても本を書いてほしいです2015/01/27

つちのこ

8
この本では、放送禁止歌の中でも、「差別」という重い社会問題を背景にして、闇に消えてしまった名曲を追っかけている。勉強になったのは「放送禁止歌」というのは法的に定められたものではなく、民放連が決めた「要注意歌謡曲」という定義によるものであり、実際には、憲法が定める「表現の自由」を妨げるものではなく、強制力の無い「放送基準」という内規よって「放送禁止歌」という幻想が生まれてきたことが分かった。 …というわけで、大きく出てしまうが、日本の歌謡史の光と影を知る資料としては貴重な一冊であった。(2000.9 記)2000/09/10

seichan

8
「放送禁止」というのは実は自粛要請にしか過ぎないのに、「禁止されてるから……」と規制や他人のせいにする、テレビなどの放送業界やメディアの腰砕け。 和をもって尊しと為すというと聞こえはいいが「事なかれ主義」が日本の通奏低音。 自分の信念に基づいて堂々と意見を闘わせるのではなく、触らぬ神に祟り無しを決め込む、集団で面罵する、裏でこそこそ言い募る……。それじゃ何の進歩も成長も得られないんだよなぁ。2019/02/08

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