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アジア地域秩序とASEANの挑戦―「東アジア共同体」をめざして

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  • サイズ A5判/ページ数 296p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784750321714
  • NDC分類 319.23
  • Cコード C0036

出版社内容情報

2020年に「ASEAN共同体」樹立をめざすASEAN諸国。80年代の成功と97年の危機、その成功の鍵と限界を、民主化、経済協力、安全保障といったさまざまな面から検証し、ASEANを軸とした21世紀アジアの新地域秩序への道を模索する。

はしがき
第1部 ASEANの「成功物語」――ASEANは何を達成したか? そして、なぜ成功したか
第1章 「ASEAN Way」再考
 はじめに
 1.「ASEAN Way」とは何か
 2.「ASEAN Way」の実態
 3.「ASEAN Way」の功利的側面
 4.「ASEAN Way」の再評価
 むすび
第2章 中国とASEAN──対立からパートナーへ
 はじめに──対立からパートナーへ
 1.多国間主義と「平和的台頭」
 2.なぜ中国はこのような行動をとったのか
 3.相互依存下における学習と計算
 むすび
第3章 ASEANの経済協力──域内・域外経済関係
 はじめに
 1.AFTA以前の域内協力
 2.AFTA以降の域内経済協力
 3.成長地域構想
 4.域外との経済協力
 むすび──日本とASEAN
第2部 新たな挑戦――新たなイシュー・新たなアクター
第4章 「大メコン圏」の形成と地域秩序──ASEANは東南アジアを統合できるか
 はじめに
 1.GMS計画の背景
 2.GMS計画の成立と展開
 3.GMS計画とASEAN
 4.大メコン圏における中国
 むすび
第5章 国際NGOの台頭──インドネシア民主化に果たした選挙監視NGOのネット
 はじめに
 1.「アジア太平洋」と「東アジア」──経済と安全保障
 2.「東アジア共同体論」の背景
 3.「東アジア協力」の現状
 むすび──東アジア協力の展望と課題
第9章 開発・民主化・安全保障の相互連関──「国づくり」に向けた国際支援の枠組みと日本の役割
 はじめに
 1.開発・民主化・安全保障の相互連関
 2.ASEANにおける開発・民主化・安全保障と援助
 3.「国づくり」に向けた国際社会の関与──カンボジアと東ティモールの事例
 むすび──日本のODAの課題
第10章 ARF広域安全保障協力──ASEAN Wayの可能性
 はじめに──冷戦後東南アジアの米中ロとASEAN
 1.ARFの規範的・組織的基礎
 2.「コンセプト・ペーパー」──ARFプロセスの基礎
 3.ARFの戦略的基礎──ASEANのARF戦略
 4.ARF活性化
 むすび──〈way politics〉による〈相互扶助的安全保障共同体〉の創生
第4部 「ASEAN Way」の再構築を求めて
終 章 「ASEAN共同体」へ──幻滅と期待のはざま
 はじめに
 1.「ASEAN共同体」への助走
 2.「ASEAN共同体」の青写真
 3.「ASEAN共同体」の評価
 

"はしがき
 1989年の「ベルリンの壁崩壊」が戦後国際関係における最大の転機とみなされるとすれば、1997年にタイの通貨危機を端緒としてアジア諸国を席巻したアジア危機は、ASEAN(Association of Southeast Asian Nations:東南アジア諸国連合)結成以来の最大の転機であった。奇しくもそれは、ASEAN結成から30年後のことであった。30周年は、人生においては而立(じりつ)、すなわち自らの運命を自ら切り開く自助が可能になる年回りであるが、地域協力機構としてのASEANは、而立に先立つ「成功物語」から一転して破局的な危機に陥り、国際社会の眼も賞賛から幻滅へと文字通り逆転したのである。
 それからほぼ7年、ASEAN諸国はおおむね回復軌道に乗ったものの、間もなく迎える40周年は、「四十不惑」とはほど遠い状況の中で迎えることになりそうである。まず第一は、軍事政権下の民主化抑圧で国際的に悪名高いミャンマーに関する問題である。確かに、2005年7月の第38回外相会談に際してミャンマー外相が、来年めぐってくるASEAN議長の座を辞退すると表明したことで、欧米諸国などによるASEANボイコットという最悪の事態は当面回避された。しかし――オン・ケンヨン事務"

内容説明

本書は、誕生→離陸→成功物語→絶頂→挫折→再起というASEANのライフサイクルを総合的に回顧することで、それが成し遂げたもの、またその成功の鍵を確認する一方、その限界と弱点を検証し、これを取り巻く地域国際環境のインパクトにも目配りしつつ、この地域協力機構が地域の安定・平和・発展に向けて何をなすべきか、また、なしうるかを考察しようとするものである。

目次

第1部 ASEANの「成功物語」―ASEANは何を達成したか?そして、なぜ成功したか(「ASEAN Way」再考;中国とASEAN―対立からパートナーへ ほか)
第2部 新たな挑戦―新たなイシュー・新たなアクター(「大メコン圏」の形成と地域秩序―ASEANは東南アジアを統合できるか;国際NGOの台頭―インドネシア民主化に果たした選挙監視NGOのネットワーク ほか)
第3部 新地域秩序へのシナリオ―再活性化への前提条件を探る(「東アジア共同体」構想―背景と展望;開発・民主化・安全保障の相互連関―「国づくり」に向けた国際支援の枠組みと日本の役割 ほか)
第4部 「ASEAN Way」の再構築を求めて(「ASEAN共同体」へ―幻滅と期待のはざま)

著者等紹介

黒柳米司[クロヤナギヨネジ]
1944年2月16日、愛知県岡崎市生まれ。大東文化大学法学部教授。70年大阪市立大学大学院博士課程中退。70年財団法人日本国際問題研究所に就職、86年東洋英和女学院短大を経て、92年大東文化大学法学部助教授、94年より現職。専攻分野は東南アジア政治、ASEAN研究
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。