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エルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグアを知るための45章

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  • サイズ B6判/ページ数 281p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784750319629
  • NDC分類 302.572
  • Cコード C0336

出版社内容情報

日本にはなじみの薄い3国。しかし『星の王子様』はサンテグジュペリがエルサルバドル人妻にささげた作品、ニカラグアはキューバと並ぶ高級葉巻の産地、欧米旅行者で賑わうホンジュラスのカリブ海リゾートなど、本書は魅力あふれる中米の世界へ読者を誘う。

はじめに

1 エルサルバドル
第1章 人と自然――中米一人口稠密な火山国
第2章 「イサルコ火山」と「ルタ・デ・ラス・フローレス」――太平洋の灯台と花街道
第3章 アカフトラ港――スペイン征服者の最初のカリフォルニアへの基地
第4章 一九三二年の大虐殺事件――長期軍事政権発足の端緒
第5章 コーヒー共和国の誕生――少数の大富豪と大多数の極貧農民という社会
第6章 一四家族は存在するのか――大土地所有から、金融・マキラドーラ・不動産・サービスへと変わる業態
第7章 長期化した軍事政権の背景――軍部派閥型政治が生んだ激しい政権交代
第8章 内戦の一部始終――国内の三分の一を「支配」していたFMLN
第9章 急ピッチで進んだ経済再建――ドル経済、自由貿易圏、市場経済化を急ぐ新自由主義経済政策
第10章 ユサ社の軌跡――戦後最初の日本企業の進出先
第11章 ラウニオン港の「復活」なるか?――日本の援助で進む港湾開発
第12章 ホヤ・デ・セレン――新大陸のポンペイ
第13章 甦ったマヤのブルー――火山灰のなかから発見された藍の沈殿槽
第14章 『星の王子さま』の故郷――コンスエロの情熱が生んだ作品
第15章遺跡」という名の町――遺跡とともに生きる人びと
第29章 少数民族――世界遺産になった人たちもいるけれど
第30章 バイーア諸島――カリブ海リゾートとその過去

3 ニカラグア
第31章 人と自然――町の案内と知られざる観光スポット
第32章 レオンとグラナダの抗争――歴史に根ざした深い対立の構図
第33章 ウィリアム・ウォーカー――大統領となったアメリカ人
第34章 サンディーノ将軍の抵抗運動――「私は自分を売ることもしないし、降伏もしない」
第35章 ソモサ独裁の誕生と崩壊――四二年におよぶ王朝政治の軌跡
第36章 革命政権の光と影――経済危機、内戦、国外避難の一〇年
第37章 眠る超ド級大空港の謎――社会主義国による海外援助を象徴する失敗例
第38章 レーガン大統領とコントラ――イラン・コントラ事件で窮地に立たされる政権
第39章 転換点となった一九九〇年の選挙とチャモロ政権の発足――経済と軍部の改革が最大課題
第40章 混迷する経済情勢――国際的なグローバル化が襲いかかる
第41章 ルベン・ダリオ――ニカラグアが生んだ世界の大詩人
第42章 詩人の国ニカラグア1――モデルニスム期まで
第43章 詩

はじめに
 多くの読者の皆様には、本書で紹介するエルサルバドル、ホンジュラス、ニカラグアの三カ国は、あまりなじみのある国ではないかもしれない。最近は老若男女を問わず、たくさんの日本人が世界中を旅するようになった。そしてかなりの秘境と思われるような、山岳地帯や島嶼諸国に、気軽に出かけるようになった。それでも、これら三カ国にまで足を運ぶ旅行者の数は、まだまだ少ないのが現実である。
 中米地峡には、グアテマラやコスタリカなどのように、ある程度知られた観光資源を持つ国もある。それに比べるとこの三カ国には、従来これというアトラクションはないと思われがちであった。八〇年代の内戦時代には、むごたらしい戦争の様子や、疲弊した人びとの姿がもっぱら報道されたこともあり、どちらかというと暗いイメージが植えついてしまっているかもしれない。
 しかし本書をじっくりご覧いただければおわかりのように、これら三カ国には、一度訪問した旅行者の心をつかんで離さないような、魅力が充満しているのである。それはたとえば、名所旧跡といった類のものだけではない。世界中の読者を魅了したサン・テグジュペリのベストセラー『星の王子さま』はじつは、最愛のエ

目次

1 エルサルバドル(人と自然―中米一人口稠密な火山国;「イサルコ火山」と「ルタ・デ・ラス・フローレス」―太平洋の灯台と花街道;アカフトラ港―スペイン征服者の最初のカリフォルニアへの基地 ほか)
2 ホンジュラス(人と自然―ホンジュラスという国と二つの都市;強者どもが夢のあと―征服期のホンジュラス;最初のバナナ共和国―巨大アグリビジネスによる経済支配のはじまり ほか)
3 ニカラグア(人と自然―町の案内と知られざる観光スポット;レオンとグラナダの抗争―歴史に根ざした深い対立の構図;ウィリアム・ウォーカー―大統領となったアメリカ人 ほか)

著者等紹介

田中高[タナカタカシ]
中部大学国際関係学部教授。1983年から85年、在ホンジュラス、エルサルバドル国連開発計画(UNDP)事務所プログラムオフィサー。85年から87年、在ニカラグア日本大使館専門調査員。四日市大学を経て現職
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Keisuke Takachi

0
こうした本は他になかなか無いので貴重。2013/08/25

Sanchai

0
3ヵ国のうち2ヵ国を3月に訪ねることになったので、急遽読むことにしたもの。1980年代に内戦をやっていたのはどのような経緯で、それがどうやって終息したのか、大づかみで知っておくには丁度よい分量だった。説明もわかりやすい。国を知るには先ず歴史からという点において、こういう本があること自体が大変有用だと思う。2013/02/16

Mizoguchi Shintaro

0
国の歴史を知るのに最適!!2012/01/07

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