出版社内容情報
毎日のように報道される幼児虐待問題や難民受け入れ問題。高齢者問題に関しては介護保険制度の改正も記憶に新しい。日々変わりゆく「少数者」を取り巻く「現実」を法と照らしながら浮き彫りにする。
はじめに――本書の目的
第一章 子ども
労働者としての子ども/子どもの虐待/子どもに関わる法律/障害を持つ子ども/外国人の子ども、あるいは多国籍の子どもの権利
第二章 高齢者
年金問題/高齢者介護の現実/高齢者の権利を主張する動き/高齢者を取り巻く法律
第三章 障害者
障害者福祉の過去と現在/精神障害者を取り扱う法律/障害者政策/障害者の権利/「ハンセン病患者」の隔離
第四章 外国人・難民
外国人差別の実際/「不法滞在」問題/日本における外国人の権利/社会保障/ニュー・カマーの登場と行政の対応/外国人の選挙権/刑事被告人の権利/難民/アフガン難民/北朝鮮からの難民/難民認定制度
第五章 ホームレス
ホームレスに関する法律/居住権の問題/今後の問題点
第六章 アイヌ民族と沖縄人
世界の先住民族/先住民族の権利回復運動/日本におけるアイヌ民族の存在/アイヌ民族――迫害の歴史/アイヌ民族の現在/沖縄人の歴史
付録
注釈
参照条文(抜粋)
参考文献
あとがき
内容説明
本書は、個人の権利保障に、憲法や法律などがどのような役割を果たしているのか、あるいはいないのかについて検証するものである。とりわけ、人権侵害を受けやすい「社会的少数者」について検討しようというものである。本書で取り上げる「少数者」は、「子ども」、「高齢者」、「障害者」、「外国人」、「ホームレス」、「アイヌ・沖縄人」である。この順番で、右に簡単に述べた観点からそれぞれ検討を加え、できるだけ解りやすく、また現代的な問題を取り上げる。
目次
第1章 子ども
第2章 高齢者
第3章 障害者
第4章 外国人・難民
第5章 ホームレス
第6章 アイヌ民族と沖縄人
著者等紹介
萩原重夫[ハギワラシゲオ]
1951年、前橋に出生。前橋高校在学中にAFSにて米国ミネソタ州ミネトンカ高校に留学。帰国後、ICU、東大法学部、同大学院で政治学、公法学を学ぶ。人権法専攻。日本航空、駿台予備校講師、大学教員、(株)社会基盤研究所研究員を経て、現在同客員研究員
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