目次
1 中期ハイデッガーの思索へ(解釈学的現象学と元初的思索―「否定的なるもの」へのまなざし;超越・振動・跳躍―ハイデッガーにおける超越論的思考の推移;中期ハイデッガーのライプニッツ解釈と存在の思惟)
2 歴史と出来事(ハイデッガーの歴史思惟―『哲学への寄与論稿』より;歴史への省察―ヘルダーリンとの対話;出来事から革命へ―ハイデッガー、ニーチェ、アーレント)
3 共同体と倫理(死すべき者たちのエートス―『存在と時間』から『哲学への寄与』へ;共同体という底無しの没根拠―「別の始元への移行」の倫理的含意;存在の共同体―民俗・政治・労働をめぐるハイデッガーの省察)
4 将来的な者たちと最後の神(最後の神―「芸術と技術」からの遠望;人間と神―ハイデッガー『哲学への寄与』における;ハイデッガーのヘルダーリン論と否定神学)
5 思索の“現在”と“将来”(“場”としての人間―ハイデッガーと西田哲学とを起点に;隠喩と形而上学―デリダとハイデッガー;フランスにおける『哲学への寄与論考』研究の現状)