内容説明
「西ドイツは、北大西洋条約の双子の姉妹として1949年に生まれた。父親は冷戦であった」―この本は、ドイツ政治を学ぶ人びと、そして広く現代史や社会科学に関心をもつ人びとのために、西ドイツ=ドイツ連邦共和国の成立と発展の諸特徴を批判的に概説しようとしたものである。第2次大戦直後、新しい民主的な共和国をつくり出すことが国際的にも国内的にも強く要請されていたが、こんにちまでの《連邦共和国》の政治的現実は、これにどう応えてきたか。本書のねらいは、この問題に対して明快な解答を与えることにあるといえよう。
目次
第1章 連邦共和国の成立(国際的過程としてのドイツの分裂;連邦共和国への道と内政過程としての連邦共和国の成立)
第2章 1966年までの連邦共和国(社会的・文化的・精神的な伝統、力および傾向;選挙、政党および議会;連邦および州の国家的政策;憲法上の発達、司法政策および政治的司法)
第3章 1966年以後の連邦共和国(社会的変化と新しい社会的対立;政党および議会をめぐる新しい状況の発生、安定および変化;連邦および州の国家的政策の連続性および変化;憲法上の発達、司法政策および政治的司法)
第4章 連邦共和国―若干の重要問題の短い要約