内容説明
看護婦である私が、いわば身内である看護婦たちを取材することに、当初は戸惑いや抵抗を感じた。だが、あちこちへ訪ねていくたびに楽しさを感じるようになった。多くの問題を抱え、悩みぬきながらも仕事に対して情熱を傾けている女性たちの顔があったからだ。看護婦たちの悩みは、現在の社会が抱えている複雑な問題から派生したものにほかならなかった。彼女たちの多くは、社会から目をそむけようとはしていない。
目次
スポーツマンが患者になったとき・横浜市港湾病院
24時間の緊張・榊原記念病院
地域に根ざす訪問看護・柳原病院
病める心とともに歩む・京都府立洛南病院
人びとの偏見の中で・精神障害者のための共同作業所
開業したスペシャリスト・東京オストミーセンター
京都オストメイトの会・日本オストミー協会京都府支部
良心は見えないところに・下関市立中央病院
穏やかな老後への提言・丹波高原荘
病院に保護される子どもたち・神奈川県立こども医療センター
女の悩みごと承ります・T産婦人科医院保健相談室
最期をどう迎えるか・京都市立病院