内容説明
本書は、昭和５０年代後半以降のわが国の財政政策を主導してきた、いわゆる「財政再建」政策に関する研究である。本書は概算要求基準（シーリング）の制約強化による一般歳出の極力圧縮という財政再建政策の基本戦略とその成果に疑問を投げかけることに狙いがある。
目次
１部 財政支出の削減可能性―一般歳出と非一般歳出の分類を中心に（予算編成における財政支出のコントローラビリティ；第１次財政再建下の国債費；第１次財政再建下の地方財政費；シーリングと防衛関係費）
２部 「増税なき財政再建」の検証（財政統計からみた「増税なき財政再建」の成果；財政再建下の予算政策および歳出構造；歳出削減政策の展開；社会保障関係費の削減；公共事業関係費の削減；地方財政対策費の削減；国債費の削減；分類組替措置と一般歳出の削減；成果と限界―総括）
