出版社内容情報
【内容】
20世紀最大の偉業、ドイツの「過去の克服」はこの書籍から始まった――。
強制収容所の創設、内部組織、収容された人々の受難、労働、拷問、刑罰、栄養、衛生状態、加害者SSの心理、囚人たちの心理など、ドイツの強制収容所とSS国家の客観的事実を、事実のままに赤裸々に示し、分析した本書はナチズム研究の最も基本的な文献である。
著者コーゴンがここで示しているのはドイツ史の最も暗黒の部分であるが、何一つ美化することなく、包み隠したり沈黙することなく、事実を事実として示している。しかし、ここに示されているのはたんなる事実ではなく、まさに著者自身が身をもって示したナチズムとの対決であった。
刊行後、半世紀以上経ていても、版を重ね、読み継がれ、多くのドイツ人がこの書籍からナチスとは何だったのかを学んできた。そして、今も学び続けている。
戦争直後からナチズムの罪と償いを問題にしたドイツが歩んだ「過去の克服」の道。その原点である本書を読むとき、罪を認めることなくひたすら経済成長を求め、歴史忘却の道を歩んだ私たち日本人は、私たちの歴史と現在の姿をあらためて顧みないわけにいかない。
【目次】
序言/凡例
支配体制としてのテロル/SS国家の目的と組織/SSと強制収容所/ドイツにおける強制収容所の種類と数/強制収容所の囚人のカテゴリー/強制収容所の外部施設/強制収容所の内部組織/強制収容所への収容/強制収容所の日課/強制収容所の労働/強制収容所の懲罰/強制収容所の囚人の栄養/強制収容所における金銭と手紙の受領/強制収容所の自由時間/強制収容所の衛生状態/特別施設/さまざまな集団の運命と特別行動/外部強制収容所と戦時/強制収容所の収容期間/SSの飽食生活/強制収容所の中で密かに絶えず戦われていたSSと反ファシズム勢力との闘争/強制収容所の最後/SSの心理/強制収容所囚人の心理/ドイツ国民と強制収容所
訳者あとがき――なぜコーゴンの『SS国家』か?
人名索引
本書に出てくる強制収容所のリスト(ブーヘンヴァルトを除く)
内容説明
20世紀最大の偉業、ドイツの「過去の克服」はこの書籍から始まった―。強制収容所の創設、内部組織、収容された人々の受難、労働、拷問、刑罰、栄養、衛生状態、加害者SSの心理、囚人たちの心理など、ドイツの強制収容所とSS国家の客観的事実を、事実のままに赤裸々に示し、分析した本書はナチズム研究の最も基本的な文献である。
目次
支配体制としてのテロル
SS国家の目的と組織
SSと強制収容所
ドイツにおける強制収容所の種類と数
強制収容所の囚人のカテゴリー
強制収容所の外部施設
強制収容所の内部組織
強制収容所への収容
強制収容所の日課
強制収容所の労働〔ほか〕
著者等紹介
林功三[ハヤシコウゾウ]
1928年長野県生まれ。京都大学卒業後、京都大学、ベルリン自由大学、大阪学院大学に勤務。現在、京都大学名誉教授。ドイツ文化・社会史専攻
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