出版社内容情報
【内容】
第一次世界大戦を契機にイギリスを中心とする世界経済システムが崩壊し、アメリカ主導の資本主義経済体制が再構築された。戦後アメリカを中心とするこの世界経済システムは、IMF・GATT体制と称されていることは周知の事実であるが、これまでの研究では国際通貨システム(IMF)の成立過程にだけ関心が寄せられ、戦後貿易制度の形成過程に関する体系的分析はわが国においてはほとんどなされてこなかった。本書はこうした従来の研究の間隙を埋める、戦後貿易システムの形成過程に焦点を当てた実証的研究である。
【目次】
はしがき
第 部 1930年代のイギリス貿易政策
1 北欧およびラテン・アメリカに対する
貿易政策
2 対独貿易政策
3 対米貿易政策
第 部 第二次大戦期英米貿易政策と戦後
貿易構想
4 第二次世界大戦期イギリス貿易政策
5 アメリカ貿易政策の変遷
6 イギリス戦時貿易統制と英米補足通商
協定の模索
7 イギリスの戦後貿易構想
8 戦後貿易構想をめぐる英米の論争
9 イギリスの戦後貿易秩序構築からの撤退
あとがき
参考文献/索引
内容説明
貿易政策の変遷と主導権移行―1930年代後半~第2次世界大戦期における戦後貿易構想の現出プロセスを究明する。
目次
第1部 1930年代のイギリス貿易政策―二国間通商協定締結運動を中心として(北欧およびラテン・アメリカに対する貿易政策―第1次産品輸出国との協定を中心として;対独貿易政策―ヨーロッパ市場分割協定の模索;対米貿易政策―1938年英米通商協定)
第2部 第2次大戦期英米貿易政策と戦後貿易構想―英米の協調と角逐(第2次大戦期イギリス貿易政策―アメリカのイギリス貿易政策への介入;アメリカ貿易政策の変遷―武器貸与法とその実施過程を中心として;イギリス戦時貿易統制と英米補足通商協定の模索―戦後貿易構想の現出過程;イギリスの戦後貿易構想―国際通商同盟案の作成;戦後貿易構想をめぐる英米の論争―ワシントン会議(1943年9月‐10月)とワシントン原則の発表
イギリスの戦後貿易秩序構築からの撤退―アメリカのイニシアティブの確立)