出版社内容情報
【内容】
松下村塾で学んだ92人の人びとが幕末・維新の激動期をいかに生きたのか。近代日本の形成に彼らがプラス、マイナス両面でどのようにかかわったのか。無名の市井人たちを含め、史料や村塾関係者の証言から探究する。近代日本の形成を担った多数の人材を輩出した松下村塾が、果たして理想の学校、成功した学校と言えるのか、吉田松陰の人間形成への影響を、制度的学校との対比で描き出す。
【目次】
第1章 維新を迎えた村塾 1村塾教育はいかに継承され たか/2脱隊騒動と富永有隣
第2章 大義を天下に唱える 1前原一誠とその党派/2
萩の乱と松下村塾/3もう一つの士族党
第3章 近代国家の構築を担った人びと 1維新の広勲/ 2体制順応の能吏たち
第4章 文明開化への疑義 1急進的欧化主義を排する/
2宗教的世界を模索する/3無名の市井人たち
結びにかえて
人名索引/事項索引