世界貿易と農業政策

世界貿易と農業政策

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  • サイズ A5判/ページ数 237p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623027033
  • NDC分類 611.48
  • Cコード C3033

出版社内容情報

【内容】
農産物貿易がどのように変化し,また農政転換はいかに進んでいるかなどを,EU を中心に調査分析し,90年代 WTO 体制下の農産物をめぐる世界貿易と農業政策に迫る。1997年度日本農業市場学会賞受賞。

【目次】
序章 ガットからWTO体制へ
1 ウルグアイ・ラウンド農業交渉の帰結
2 多国籍企業主導からの脱却
3 協同組合への期待

第1章 ウルグアイ・ラウンド農業合意とその影響
1 新しい農産物貿易ルール――WTOと「農業に関する協定」
2 輸入国日本と韓国の対応
3 生産制限を強いられる輸出国EU
4 最大の受益国――米国とオーストラリア

第2章 WTO体制下の農産物貿易と東アジア
1 現代の世界農産物貿易の構造
2 「貿易・投資の自由化」を推進するAPEC
3 “期待される”東アジア農産物市場
4 問われる日本の基本戦略

第3章 WTO体制下の一次産品貿易
――アジアにおけるコーヒー豆の生産と輸出――
1 国際コーヒー協定に対するアジア産地の不満
2 インドネシアのコーヒー産地
3 東南アジアのコーヒー加工輸出業者
4 国際商品協定が機能する条件

第4章 WTO体制下で進むEUの農政転換
1 二層構造化するEUの農業
2 共通農業政策とその「改革」
3 CAP改革の実施内容とその効果
4 CAP改革の展望

第5章 EUの農村地域政策
――ドイツにおける「条件不利地域対策」を中心に――
1 広大な条件不利地域の指定
2 ドイツの条件不利地域対策
3 シュヴァルツバルトにおける助成の実際
4 条件不利地域対策は定住を促すか

第6章 WTO体制下の農協のの国際戦略
――EUにおける酪農・乳業にみる新たな競争――
1 輸出補助金の削減にともなう酪農・乳業の新たな戦略
2 デンマーク最大の酪農協“MDフーズ”の国際戦略
3 アイルランドの酪農協同組合の国際戦略

内容説明

本書は、1990年代の農産物世界貿易と農業政策に迫ったものである。アグリビジネス多国籍企業が主導するアグロ・フード・システムの形成のもとで、農産物貿易がどのように変化し、かつ農政転換がどのように進んでいるかを、とくにヨーロッパを中心に分析している。多国籍企業に対する対抗力のひとつを協同組合運動にみいだせるか否かを問いたいという問題意識のもとに、デンマークとアイルランドの農協の調査を行なうこともした。さらに、一次産品貿易と国際商品協定をめぐる問題の重要性を痛感、農産物一次産品のなかでとくに貿易額の大きいコーヒー豆について、インドネシアを中心にアジアの産地と輸出業者を調査研究もしている。

目次

序章 ガットからWTO体制へ
第1章 ウルグアイ・ラウンド農業合意とその影響
第2章 WTO体制下の農産物貿易と東アジア
第3章 WTO体制下の一次産品貿易―アジアにおけるコーヒー豆の生産と輸出
第4章 WTO体制下で進むEUの農政転換
第5章 EUの農村地域政策―ドイツにおける「条件不利地域対策」を中心に
第6章 WTO体制下の農協の国際戦略―EUにおける酪農・乳業にみる新たな競争