内容説明
本書は1995年に刊行された同書豪華版の改訂普及版である。20世紀を代表するヴァレリーの二詩集の新訳に「セミラミスのアリア」を付し、専門研究者でもなしえない膨大な注釈群に、今回また、大幅な追加がなされた。研究者、中井ファンへの贈り物の書である。
目次
若きパルク
魅惑(曙;その鈴懸に寄せる;円柱の歌;蜜蜂;詩の女神;足音;帯;眠るひと;ナルシス断章;デルフォイの巫女 ほか)
著者等紹介
ヴァレリー,ポール[ヴァレリー,ポール][Val´ery,Paul]
1871年10月30日、南仏の港町セット市に生まれる。モンペリエ大学法学部卒業。1895年、「レオナルド・ダ・ヴィンチ方法序説」雑誌掲載、1896年、「テスト氏との一夜」雑誌掲載。1897年、陸軍省文官となる。1900年、29歳で画家ベルト・モリゾーの姪ジャニー・ゴビヤールと結婚。アヴァス通信社社長の個人秘書となる。1901年、陸軍省を辞職。1913年、『若きパルク』執筆開始。1917年、『若きパルク』刊行。1922年、詩集『魅惑』初版。1924年、評論集『ヴァリエテ』、以後1944年の『ヴァリエテ5』まで順次刊行。1925年、アカデミー・フランセーズ会員。1932年、対話篇『固定観念』、1933年、『ドガ・ダンス・デッサン』、ニースの地中海中央研究所所長となる。1936年、コレージュ・ドゥ・フランス詩学教授となる。1944年、『わがファウスト』、パリ解放後、ドゴールの知遇を得る。1945年7月20日、パリにおいて胃癌によって死去
中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年生まれ。59年、京都大学医学部卒業。はじめウイルス研究者。東大分院において精神科医となる。甲南大学文学部人間科学科教授。神戸大学名誉教授。85年、芸術療法学会賞、89年、読売文学賞(翻訳研究賞)、91年、ギリシャ国文学翻訳賞、96年、毎日出版文化賞
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