出版社内容情報
不可逆変化を論じた新しい熱力学の、基本的な教科書。
1966年初版
2002年秋基本図書限定復刊-2002年10月下旬刊
内容説明
古い熱力学が現実には起こらない可逆変化に対してのみ定量的な理論を展開しえたのに対して、本書は、現実の不可逆変化そのものを対象にしている。ブリュッセル学派の打ち建てたこの理論体系によって、熱力学的な概念の理解はきわめて容易になり、またその統一的基礎も明らかにされた。いまや、この体系は化学反応、輸送現象などの熱力学的取扱いの基本的方法としての確たる地歩を確立している。この第一分冊では、熱力学の基本定理の導入に続いて、エントロピー生成、相変化、熱力学的安定性、臨界現象などについて明快な解説がほどこされている。
目次
熱力学的変数
エネルギー保存の原理
エントロピー生成の原理
親和力
平均親和力
化学ポテンシャル
理想系と規準系
標準親和力
Nernstの熱定理
完全気体
実在気体
凝縮相
Gibbsの相律とDuhenの定理
熱力学的安定性
安定性と臨界現象
緩和の理論
著者等紹介
妹尾学[セノオマナブ]
1930年東京に生れる。1953年東京大学理学部化学科卒業。現在、東京大学名誉教授、日本大学理工学部教授。理学博士
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