出版社内容情報
ノーベル物理学者・湯川秀樹と直接親交のあった最後の世代である著者が、当時の湯川の言葉や研究室の様子、教えられたこと、周りで起こったおもしろい出来事や思い出を書きとめ、そこから展開した著者自身の考えをまとめた随想。人間としての湯川の暖かさや純粋さ、悩み、研究の醍醐味や難しさなど科学者の生の姿を弟子の目から見て書いた読み物。
内容説明
「未来を過去のごとくに考えよ」と湯川秀樹先生は話された―それは、自分の発見、未来のビジョンに確信を持てということではなかったか。日本初のノーベル賞受賞者・湯川秀樹の間近で研究生活を送った著者が、湯川から教えられたこと、まわりで起こったおもしろいできごとや思い出を書きとめ、そこから展開した著者自身の考えをまとめた随想。当時の研究者の様子、京都大学基礎物理学研究所での活発な研究・教育や交流事業を振り返り、研究の醍醐味や難しさなど科学者の生の姿を描き出す、湯川の平和への願いとそれを受け継いだ活動も紹介する。
目次
未来を過去のごとくに
目標を掲げて―夢は実現させるもの
湯川先生と私
中間子論―理論物理学における大発見
京都大学への赴任
一芸は道に通ず
下鴨のお宅
湯川先生の授業
ゆとりが生み出す大発見
基研―基礎物理学研究所〔ほか〕
著者等紹介
牟田泰三[ムタタイゾウ]
1960年九州大学理学部物理学科卒業、1965年東京大学大学院数物系研究科物理学専攻修了。理学博士。専門は素粒子理論、理論物理学。京都大学理学部助手、基礎物理学研究所助教授、広島大学理学部教授、広島大学理学部長、広島大学副学長、広島大学学長等を経て、2007年より福山大学学長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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