内容説明
かつて世界の中心であったロンドン、ペストや大火で生まれかわったロンドン、その栄華と盛衰の歴史、そこに住む人々が作り出す悲・喜劇の数々、貴族の街ロンドン、夜盗の街ロンドン、など過去から現代にわたるエピソードの数々を、AからZまでのキーワードで綴るロンドン百科。
目次
アビイは悪の巣窟
誇り高きシティ
大火は近代ロンドンの出発点
ハロッズは世界に奉仕する
キュー・ガーデンの建築家チェインバーズ
ロイズ保険会社の沿革
メイヒューの見たヴィクトリア朝ロンドン
オックスフォード・ストリートは処刑場への道
ストウの見たロンドン
ロンドン地下鉄今昔
ロンドン市長ウィルクス
ロンドンのXマス
動物園の「スター」たち〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
5
ロンドンは非常に魅力にあふれる街である。様々な側面を有しているため、訪れる度に別の魅力を発見することが可能である。古いものと新しいものとが織りなすコントラストは、他のヨーロッパの著名な都市における体験とはまた違ったものを与えてくれることであろう。2014/04/16
もとせ
1
188頁引用【かつてデフォーは、ロンドンの発展ぶりを評して「この力強いが、統一のとれているとはいえぬ身体」だと述べた(『大ブリテン周遊記』)。ジョンソンが「ロンドンに倦きた人間は、人生に倦きたのだ」と言う六〇年ほど前のことである。そしてジョンソンから五〇年後、ウィリアム・コベットは「ロンドンはいまわしいできもの」「おできの親玉」だと評した。(略)そのまま現実のロンドンを言いあてているとは言えないだろうが、ロンドン、少なくとも近代以降のロンドンが明確な都市構造をもたずに発展したことは否定しがたい事実だろう】2011/02/02
羊の国のひつじ
0
ロンドン塔の幽霊話やそこがブラッディタワー(血染めの塔)と呼ばれる所以が興味深かった。ビーフイーターズ(牛肉食い)と呼ばれる守衛の霊体験によるらしい。わたしもアンブーリンの霊に会いたい。その他にもアビイは寺院の意だということ、キュー王立植物園の記念碑に高浜虚子の俳句が刻んであることなど、多くの発見があり面白かった。2014/08/05
TAC
0
☆x4
kyu-n
0
AtoZに当てはめたのはかなり強引な感じがするけれど、中身は興味を引くものばかりでとても面白く読んだ。The Abbyはかっぱらいの聖地だったとか、ロイズのはじまりが船保険だったとか、あーやっぱイギリスだなあ、と。巻末の文献ガイドもとても懇切。2010/05/13