出版社内容情報
未知の問題に出会った場合どのように考えたらよいか、問題を解くすじみちを、数学者として著名なポリア教授が、やさしい数学を例にとって興味深く説明。新しい創造力に富んだ発想法、考え方を本書はあざやかに示す。
問題を理解する=>計画を立てる=>計画を実行する=>ふり返る、というアプローチで未知の問題に遭遇したときに、どう対処すべきかを指南した書。スタンフォード大学の数学者ポリア教授による本書は、数学的な視点から、物事を解決するヒントを読者に与えてくれる。1956年に原著が出版されたのち、多くの読者から支持をうけ、現在も読み継がれているロングセラー本。数学を学んでいる人、自然科学を学んでいる人だけではなく、新しく何かを創造する仕事に携わる人なら誰でも読むべき本である。
我々の受けてきた教育では、一般的な知識を得て、問題をそれにあてはめながら、処方通りに解けばよい、という傾向が大きいが、本書では、問題を解く喜びを教えてくれるユニークな一冊である。
目次
第1部 教室にて(目標;問題の区分と主な問い ほか)
第2部 いかにして問題をとくか(対話)
第3部 発見学の小事典(ABC順)(新しい言葉と古い言葉;ボルツァノ ほか)
第4部 問題・ヒント・解答(問題;ヒント ほか)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
vinlandmbit
59
もう50年以上前の刊行書籍ですが、問題に相対した時の気の持ちようから戦い方、そして実務的な解法まで、哲学的な思想書にも似た参考となる点がいくつも眠っている気がします。何度も部分部分で読み返そうと思います。2020/09/21
B.J.
23
未知のものは何か、与えられているものは何か、条件は何か、これらの質問は極めて一般的なものだが、どんな種類の問題についてもたずねることができる・・・本文より。2023/06/06
masabi
21
【概要】数学を例にとった問題解決の古典。【感想】評判だけ知っていて読んでいなかった一冊。かつて散々に悩まされた問題集の問題と模範解答のギャップ、問題文から解決の糸口を見つける方法がしっかりと書かれており、読んでいて得心した。数学以外でもある問題に取り組んだ後に問題過程結果を振り返ると学びがある。振り返りの見返りに問題解決の知見が貯まり、次の問題の手掛かりとなり、問題を解決する、という好循環を組み上げることを目指す。2020/04/05
baboocon
20
数学の問題を解く際のアプローチのしかたを説いた本。「未知数はなにか」「既に解かれた似ている問題がないか。それを利用することができるか」「条件は全部考慮したか」といった問いかけをしながら問題にあたるのは力がつくと思う。ただ・・・50年以上前の本なので文体が古くて読みづらいことこの上ない。他の方々も感想に書かれているが睡魔との勝負だった。せっかくの良書であるならそろそろ新訳を出すべきなんじゃないのかな。2011/11/20
kubottar
17
長らく積んでいた本だったが、きまぐれに問題を解こうとページを開いてみたところ、読むのが止まらなくなりました。昭和29年の本だけあって読みにくい部分もあったが、それも1つの味。この本は最初から読むと疲れるので問題から解いてみましょう。2012/05/14