ユキは十七歳 特攻で死んだ―子犬よさらば、愛しきいのち

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784591082805
  • NDC分類 916
  • Cコード C0095

出版社内容情報

敗戦の破滅に追い込まれるなか、国を憂い家族を思い護るために特攻死した、少年の生涯と、次世代に語り継ぐ、命のメッセージ。

内容説明

敗戦の破滅に追い込まれるなか、国を憂い家族を思い、愛するものを護るために特攻死した、少年の短くも烈しく燃えた生涯とその時代。次世代に語り継ぐ、いのちのメッセージ。

目次

第1章 子犬を抱く少年飛行兵
第2章 大空を飛びたい
第3章 空は戦火に燃えて
第4章 ああ、特攻十七歳の春
第5章 子犬よさらば、愛しきいのち
第6章 夏のメモワール

著者等紹介

毛利恒之[モウリツネユキ]
作家。1933年、福岡県生まれ。NHK契約ライターを経て、フリー。日本放送作家協会理事、日本ペンクラブ、日本脚本家連盟会員。文部省社会教育審議会委員・専門委員などを歴任。64年、テレビドラマ脚本「十八年目の召集」で第1回久保田万太郎賞を受賞。戦争および戦後問題をテーマとする作品が多い。特攻の犠牲をえがく小説『月光の夏』(講談社文庫)は、自らの企画、脚本で映画化し、映画「月光の夏」(神山征二郎監督、仕事製作・93年公開)は210万人を観客動員する大ヒット作となり、日本映画復興奨励賞、文化庁優秀映画作品賞を受けた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ころりんぱ

64
「君がため世のため何か惜しからん 雲染む屍と散りて甲斐あり」荒木幸雄、17歳2か月で出撃した特攻隊員の辞世の句です。大切な人たちを守るため、日本の未来のために自分の命をなげうつ覚悟ってどんな?彼らが生きられなかった未来に私たちは生かされているんだなぁと思います。表紙の写真の特攻兵たちの表情は柔らかで、とても2時間後に死にに行くとは思えない。でも本当にあったこと。本当に死んでいった人たち、生きたかった人たち。この写真を見るだけでもいいです。特攻は美談ではないです。知覧も万世もいつか必ず訪れたいと思います。2015/09/06

ちゃんみー

43
ゆみさんが泣いちゃった、という感想を書いてて、ちょうど終戦記念日を迎えたということもあり読んでみました。今ならまだ子供だと扱われる17歳で特攻隊として散っていった幸雄(ユキ)達のノンフィクションです。表紙のこの写真は出撃前に撮られたものなのに、その表情は決して死にゆく者のそれではないように感じます。何故平然としていられるのか?どれだけ大人なんだ!と思わずにはいられません。文中の手紙や遺書を読んでもやはり今の17歳とは大きくかけ離れています。貴方方のおかげで今の平和があるのだと実感せずにはいられません。涙涙2013/08/16

金吾

35
○ノンフィクション主体ですが、資料がないため想像で書かざるを得ない部分があるのは致し方ないと思います。有名な写真であり、その背景や特攻隊で出撃された方たちの心情を丁寧に解きほぐしています。万世に行った時を思い起こしながら読みました。2023/10/08

佳乃

34
生きたいと願って生きられる時代ではなかった。日本の未来を信じて散っていった多くの命。その命の上に今日の私たちがいることを忘れてはならない。また、特攻はテロではないのに、多くの方たちはちゃんと理解をしていないことも事実。哀しいことです。死ぬとわかっている命。逃げたいと思うこともあったろう。青春を謳歌することなく、お国のためとなげうった命。「諸君らだけでは逝かせない」といった上官が生き延びることも。死ぬとわかっていてのこの笑顔は、きっと自分には出来ないだろう。2016/08/16

キキ

32
読みながら表紙の写真を眺め涙が止まりませんでした。この写真を撮った数時間後に彼らはみんな突撃して死んでいます。十代とは思えない立派な立ち振舞い。「ただ一筋に行く」と彼が残した言葉にどれだけの思いが詰められていたのか想像もつきませんが、特攻隊の方だけでなく最前線で戦った方たちは只々、本土で暮らす自分の大切な人達の命を守りたかったんだと思います。2015/07/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/121492
  • ご注意事項