出版社内容情報
マルクス主義と人類学が相互に多大の影響を与えつつ展開してきた百年間にわたる論争とその主要な論点を詳細に跡づけ,人類社会の歴史的変化の一般理論を模索する。
内容説明
人類社会のトータルな把握をめぐってマルクス主義と人類学が相互に多大の影響を与えつつ展開してきた100年間にわたる論争とその主要な論点を詳細に跡づけ、停滞する社会・人類学理論に新鮮な息吹を吹きこむとともに、人類社会の歴史的変化の一般理論を模索する。
目次
1 人類学とマルクス・エンゲルスの仕事
2 人類学をめぐるマルクスとエンゲルス
3 マルクス・エンゲルス人類学の今日的位置
4 マルクス・エンゲルスの直接の後継者
5 マルクス主義とアメリカ人類学
6 マルクス主義と英仏人類学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Junji Yogi
2
レビューが一件も無かったので読むのを躊躇ったのだが、思った以上に有益な内容であった。マルクス主義という視点を通して、「人類学」が通史されているように感じた。我がお師匠に本書を紹介したところ、師は翻訳者の山内氏に大変好意を寄せていたようである。私としてはまたもやお師匠様の人類学的ネットワークに、ノスタルジック的な感傷を抱かざるを得なかった。さて、私はいつになったら「彼ら」と出会えるのだろうか。思考的断絶性を埋めて行けばいずれは出会えるのか。彼らと対話できる日を夢見、これにて本レビューを閉じる事にしたい。2013/06/11