出版社内容情報
手に関する古今東西の知見を考察しつつ人間精神に全面的にかかわる主体としての手の存在論的意味を探り,「存在論的疎隔」の視点から人類の栄光と悲惨を浮彫にする。
内容説明
手に関する古今東西の知見を包括的に考察し、手を把握の道具に限定する進化論的思考を縦横に批判しつつ、人間精神に全面的にかかわる主体としての手の存在論的意味を浮彫りにする。人間の「存在論的疎隔」を担う手の哲学的探究を通して人類の栄光と悲惨をさぐる。
目次
第1部 把握と理解(手の体系;手の歴史;手の投影;古生物学と手の存在論;手と始源的なものの探究;手と救済論)
第2部 触れることによる認識(人間は手をもつのではない;手と触れること;手と形態;手と愛撫;眼と手;言いえないものと触れえないもの)
結論 手と実存