出版社内容情報
医学の基礎をなす認識論上の問題を哲学・心理学・生物学・社会学等の広範な視野から検討し,生命現象への機械論的立場を批判しつつ生命科学の意味を根底から問う。
内容説明
科学批判の認識論の立場から生命科学の根本問題を問いなおし、生命を物理・化学現象に解消させる機械論を徹底的に批判しつつ、正常と病理の概念を「生命に内在する規範」をもとに定義しなおして、現代医学・生命科学はもとより、科学哲学に新たな展望をひらく。
目次
1 正常と病理に関するいくつかの問題についての試論―1943年(病理的状態は、正常な状態の量的変化にすぎないか?;正常と病理の科学は存在するか?)
2 正常と病理に関する新考―1963年―1966年