出版社内容情報
デカルト的自然観・認識論の地平を超えんとして、自然科学全般にわたって古典的な業績を遺しつつ認識の基礎としての感覚の構造を解明したマッハの主著。<初版1971年>
内容説明
デカルト以後の近世的認識論・自然観を超えんとして縦横に活躍し現代物理学とくに相対性理論に寄与したマッハ哲学の主著。自然的世界観の確実な基盤たる感覚を論じ、自然科学の方法に及ぶ。
目次
反形而上学的序説
いくつかの先入見について
私とアヴェナリュウスその他の研究者たちとの関係
感覚の研究に対する主要な着眼点
物理学と生物学、因果性と目的論
眼の空間感覚
空間感覚の立入った研究
意志
空間に関する生物学的・目的論的考察
視感覚の相互間ならびに他の心理的諸要素との関聯
感覚、記憶、聯想
時間感覚
音響感覚
以上の諸研究が物理学の考えかたに及ぼす影響
本書で述べた見解がどのように受取られたか
著者等紹介
マッハ,エルンスト[マッハ,エルンスト][Mach,E.]
(1838‐1916)。オーストリアの物理学者・哲学者。グラーツ大学、プラハ大学の物理学教授(1864‐67)、ヴィーン大学哲学教授(1895‐1902)。アインシュタインの相対性理論に対する直接的な先駆者としての業績をはじめ、心理学、生理学、科学史等等、多方面にわたって優れた業績を遺し、また彼の哲学は論理実証主義・分析哲学に多大な影響をあたえている
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