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禁煙ファシズムと戦う

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  • サイズ 新書判/ページ数 303p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784584120996
  • NDC分類 498.3
  • Cコード C0277

内容説明

猖獗をきわめる昨今の禁煙運動の根源にあるのは、特定の集団を差別したいという心理である。現在の先進社会では、性別、人種などによって人を差別することは、たてまえ上とはいえ、許されていない。そこで、他人に害を与えるという理由のもとに、喫煙者を「汚い」ものと認定し、差別しようとしているのである。これは、かつて肺結核患者やハンセン氏病患者が受けた差別と、ほぼ同質のものだ。二言目には「喫煙者のマナーが悪い、国や自治体が規制してほしい」と言い出し、分煙さえ認めず、全面禁煙を主張する禁煙運動家は、再び全体主義を招来する、恐るべき国家依存症にかかっているのだ。

目次

第1部 禁煙ファシズム・闘争宣言(小谷野敦)(禁煙ファシズムとの戦い;マスコミにおける禁煙ファシズム ほか)
第2部 「禁煙ファシズム」の狂気(斎藤貴男)(ザミャーチン『われら』の世界;一千万人が喫煙で死亡する? ほか)
第3部 嫌煙と反‐嫌煙のサンバ―論争史、それから映画『インサイダー』について(栗原裕一郎)(寅さんが煙草を吸わない理由;嫌煙権の誕生 ほか)
第4部 反・禁煙放談(小谷野敦×斎藤貴男)(分煙さえ否定される;「健康増進法」の欺瞞 ほか)

著者等紹介

小谷野敦[コヤノアツシ]
1962年、茨城県生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了。学術博士。国際日本文化研究センター客員助教授、東京大学非常勤講師。著書に『聖母のいない国』(青土社、サントリー学芸賞)ほか多数

斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒業。英国バーミンガム大学修士(国際学MA)。「日本工業新聞」記者、「プレジデント」編集部、「週刊文春」記者を経て、フリージャーナリスト

栗原裕一郎[クリハラユウイチロウ]
1965年、神奈川県生まれ。東京大学理科一類除籍。文筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

駒場

2
一体、タバコが総合的に悪であり、政府が「対策」をとるべき弊害であるというそもそもの前提を、日本国はいつどんな立法手続きで決めたのだろうか。問題は習慣風俗の善悪を国家が断定することであり、国民精神を政府が「善導」することの怖さである/仮説に仮説を重ねた虚構のもと、自律的に暴走し始めたタバコ排斥運動は、とうとう「健康増進法」なる法を生み出すにいたった/「先生、しかしそれは、ニコチン依存症を国家依存症に置き換えることになってしまうんじゃないでしょうか」 2012/09/10

Johannes

1
これはひどい。第Ⅰ部は54ページで読むのをやめた。著者は嫌煙を議論するに当たり必要なことをほとんど勉強せず、勝手な独自の非科学的前提のみに依拠して本書を書いている。学者というよりカルト宗教家の態度である。「本気でかかって来い」とあるが、幼稚園児に本気でかかっていく格闘家がいないのと同じで、真面目に勉強して嫌煙に取り組んでいる嫌煙活動家や学者なら、こんな人とまともに議論する気にはならないだろう。ただし、第Ⅱ部以降はまだ読む価値がある。2010/12/21

リドカ

1
嫌煙側のファナティックさが気持ち悪い。喫煙派も挑発的過ぎる部分がある。しかし割り引いて考えても、喫煙派の方が真っ当な事言ってる。2009/10/30

yamikin

1
JRの人間は全員読むべき!!!!2007/01/19

気鋭

0
Ⅰ部のみ読了2015/10/04

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