内容説明
少年時代は、毎日が冒険だった。昭和40年代初め。清流の町・郡上八幡に暮らす少年が、成長していく物語。出会い、別れ、喧嘩、恋。痛みを覚え、少年は大人になる…。成長小説の傑作。
著者等紹介
池永陽[イケナガヨウ]
1950年愛知県豊橋市生まれ。岐阜県立岐南工業高等学校卒業。グラフィックデザイナー、コピーライターを経て、1998年『走るジイサン』で第11回小説すばる新人賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Taku
13
夏休みノスタルジー企画として選んだ一冊。昭和40年代初頭だから私より一世代上のお話。イメージとしてはあの「スタンドバイミー」を想像してたが、主人公の子供達に大人が妙に介入し過ぎというか子供達も大人に近過ぎる。もっと子供達のひと夏の冒険みたいなスカッとする話を期待していただけに残念。最後の大人2組のカップルの結末がイタいし、それまで舞台となってる郡上八幡の美しいであろう風景描写が吹っ飛んだかな…この作者さんは2作目だが、作風なのか読後感は重たくなる。ドラマ化されてるみたいだが、読了後観たいと思えない初作品。2014/08/18
gontoshi
1
何か切ない物語でした。2021/03/20
えっこ
1
少年の成長を描いているのだが、気になるのは、担任の先生やお姉ちゃんや同級生の女の子たち。彼女たちの心情が、直接伝わってくる。良平は文字通り、1人になってしまってから、橋の上から川へ飛び降りることができる。大人になるってことは、自分は独りだと気づくことなのかな。あんなにいろんな事が起きなくてもいいと思うけどね。2018/08/20
がぁ
1
こんなに朴訥な小説はなかなかお目にかかれない。すべての流れが読んでいる途中でわかってしまうのに、巻を置くことができなかった。主人公はこれからどうするのだろう。飛び降りた瞬間に何を考えたのだろう。洗練されているとはとても言えないが、登場人物たちに心を寄せてしまう。まさしく少年時代なのだ。そして彼はその時代を卒業していき、青年の戸羽口に立つ。以降を見てみたい気がする。2015/01/05
春野桜子
1
登場人物が皆人間味があり魅力的。友情があたたかい。 でも最後あまりに悲しく泣けた・・・。2014/09/25