PHP新書<br> 中東複合危機から第三次世界大戦へ―イスラームの悲劇

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中東複合危機から第三次世界大戦へ―イスラームの悲劇

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  • サイズ 新書判/ページ数 302p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569830056
  • NDC分類 319.26
  • Cコード C0231

出版社内容情報

テロで世界を恐怖させるIS、トルコとロシアの激突、イランとサウジの国交断絶……。複雑な背景を解き明かし、真の「危機」を警告する!

【著者紹介】
東京大学名誉教授

内容説明

2015年11月に起きた「イスラーム国(IS)」によるパリ大虐殺テロの直後、ローマ法王フランシスコは「これはまとまりを欠く第三次世界大戦の一部」だと表現した。その後も、同月のトルコ軍によるロシア軍機撃墜、2016年1月のイランとサウディアラビアの断交、「IS」による世界各地でのテロなど、危機が続いている。実際はいま、何が起きているのか。そして、これから何が起こるのか―。あまりにも錯綜した状況を、歴史や地政学をひもときながらも読み解き、今後訪れる「日本人の想像を絶する危機」を洞察する。激動する世界を知るための必読の書。

目次

序章 イランとサウディアラビアとの対決―宗派戦争の恐怖
第1章 ポストモダン型戦争と中東複合危機―国家・内戦・難民
第2章 パリの大虐殺と「新しい東方問題」―戦争と市場の間
第3章 地政学とムハンマドのリアリティ―大文字と小文字のイスラーム
第4章 スンナ派とシーア派―分裂から抗争へ
第5章 慈悲深き宗教者、前向きの政治家―政事と軍事のバランス感覚
第6章 「イスラーム国」とは何か―シリア戦争と難民問題の深淵
第7章 新露土戦争の危険―二つの帝国
第8章 中東核拡散の誘惑―イランとトルコの競合
終章 第三次世界大戦への道―短期決戦か長期持久か

著者等紹介

山内昌之[ヤマウチマサユキ]
明治大学特任教授、東京大学名誉教授。1947年、札幌市生まれ、北海道大学文学部卒。学術博士(東京大学)。カイロ大学客員助教授、東京大学教養学部助教授、トルコ歴史協会研究員、ハーバード大学客員研究員、東京大学中東地域研究センター長などを経て、東京大学教授を2012年に退官。現在、三菱商事顧問、フジテレビジョン特任顧問を兼ねる。発展途上国研究奨励賞、サントリー学芸賞、毎日出版文化賞(二回)、吉野作造賞、司馬遼太郎賞を受賞。2006年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

九曜紋

10
現在の中東情勢を読み解く鍵は「第二次冷戦」とポストモダン型戦争。前者は米欧とロシア(とイラン)の対立の構図、後者はIS等の従来にないかたちの戦争。両者が複雑に絡み合い、ローマ法王はこれを「まとまりを欠く第三次世界大戦の一部」と表現した。いまや冷戦ではなく、既に熱戦になりつつある。宗派が異なるとはいえ、何故同じイスラム教を信奉する国同士が争うのか、また同じ「経典の民」であるイスラム教徒とキリスト教徒が争うのか。無宗教と言われる日本人にはなかなか理解しにくいが、この地域の歴史を紐解き、理解の一助となる1冊。2016/02/24

Happy Like a Honeybee

7
天網恢々疎にして漏らさず。トルコ、ロシア、イランの三竦みが導く危険。巨大市場としてのイランは核開発疑惑があり、アジアの将来はイランがどの国と同盟を結ぶかによる。クルド人とISはどちらがマシな悪か。新聞報道では中東情勢の背景に乏しいので、この類の本は重宝する。次作にも期待2016/05/15

ケイ

7
難しかったです……。イスラム国に焦点を当てた本かと思いきや、トルコやイラン、サウジアラビアをメインにした中東事情の本だったんですね。読み終えたはいいものの、どこまで理解できたのか自信はありません……が、ロシアのしたたかさと大胆さは、よく分かりました。2016/03/16

ゆうきなかもと

6
新書ながら、膨大な情報量に圧倒される。読むのにすごく時間がかかった…。イラン。恐るべし。2017/08/14

うえ

5
「そもそもロシアは14年2月以来のウクライナ危機との関連において…トルコの領空を幾度となく侵犯していた○15年3月にはロシアの戦闘爆撃機が…NATO軍艦群に予告なくロックオンをかけている○15年11月…プーチンはテヘランを訪問し…イランへのS300対空ミサイルの売却契約を結んでいる」「UAEやカタルでは、人口の80%以上がすでに外国人になっている。クウェートでは50%、サウジアラビアでは40%…難民を多数受け入れている人道的イメージが高いヨーロッパでも、ここまで高い外国人比率は、さすがにお目にかかれない」2016/11/14

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