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集団的自衛権―論争のために

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  • サイズ 新書判/ページ数 267p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569616162
  • NDC分類 319.8
  • Cコード C0230

出版社内容情報

歴代内閣が墨守する憲法解釈の欺瞞をあばく。

内閣法制局が墨守する自衛権解釈はたんなる政治的妥協の産物にすぎない──「平成最大の政治課題」を鋭くえぐった安全保障論の決定版。

政府解釈の欠陥を正す──わが国最大の国防問題を論じた決定版。

▼わが国が「国際法上、保有しているが、憲法上、行使できない」とされる権利、集団的自衛権。

▼この珍妙な政府解釈は、いっさい憲法上の根拠を持たないうえに、国際法の現状とも180度食い違う。

▼なぜ歴代内閣は、この欠陥解釈を墨守しつづけるのか? 

▼本書は日米安保条約、70年安保騒動、新防衛ガイドラインをめぐる国会論戦を歴史的に検証するなかで、政府解釈の奥に巣くう「日本的バイアス」を白日のもとに曝す。

▼プロローグ「信じ難い光景」、第1部「日本的バイアスの三位一体」、第2部「集団安全保障と集団的自衛権」、第3部「内閣法制局の不遜」、第4部「憲法上、保有しているのか」、第5部「日米同盟が験されるとき」、エピローグ「騒然たる情景」。

▼国際法学会、マスコミの「バイアス」と連携した内閣法制局の「政治性」が、わが国の防衛政策を歪め、日米同盟を危機に陥れる――。

[プロローグ]信じ難い光景 
[1]日本的バイアスの三位一体 
[2]集団安全保障と集団的自衛権 
[3]内閣法制局の不遜 
[4]憲法上、保有しているのか 
[5]日米同盟が験されるとき 
[エピローグ]騒然たる情景

内容説明

わが国が「国際法上、保有しているが、憲法上、行使できない」とされる権利―集団的自衛権。この珍妙な政府解釈は、いっさい憲法上の根拠を持たないうえに、国際法の現状とも一八〇度食い違う。なぜ歴代内閣は、この欠陥解釈を墨守しつづけるのか?本書は日米安保条約、七〇年安保騒動、新防衛ガイドラインをめぐる国会論戦を歴史的に検証するなかで、政府解釈の奥に巣くう「日本的バイアス」を白日のもとに曝す。内閣法制局の「政治性」が、わが国の防衛政策を歪め、日米同盟を危機に陥れる―。

目次

プロローグ―信じ難い光景
1 日本的バイアスの三位一体
2 集団安全保障と集団的自衛権
3 内閣法制局の不遜
4 憲法上、保有しているのか
5 日米同盟が験されるとき
エピローグ―騒然たる情景

著者等紹介

佐瀬昌盛[サセマサモリ]
昭和9年(1934)大連生れ。東京大学教養学部卒、同大学院(国際関係論専攻)修了。政府交換留学生としてベルリン自由大学に留学したのち、東京大学助手、成蹊大学助教授を経て、防衛大学校教授に就任。平成12年(2000)3月退官。現在、拓殖大学海外事情研究所教授。専攻・国際政治
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あらあらら

18
10数年たった新書だけど、今、具体化しようとするまで解釈だけでやってきたことがわかる。安倍総理のおじいさんの時代からくすぶる問題をしっかり整理してもらいたいものだ。憲法と国際法はどちらが優先する?2015/05/08

かじやん0514

3
新ガイドラインができて、自衛隊を本格的に海外に出そうと思ったら既存の政府解釈はだめと言うことを、日本から言ってみた本。憲法論が甘い、というかだめ。2015/01/25

Riopapa

3
10年以上前に書かれた本だが、非常に参考になった。内閣法制局の解釈を絶対視しないということは大事であろう。2014/05/22

MitsのHoney

3
現在の日本では、国連加盟国として集団的自衛権は保有すれども憲法上行使不可の立場だとされている。でも国際的観点からすると日本はすでに集団的自衛権を行使している。世界と日本の考え方の違いや集団的自衛権の本当の意味、内閣法制局や政治家たちの矛盾が丁寧に解き明かされていて分かりやすかった。でも、ではここから日本はどう動くべきか?と問われると分からない。それを知るには近隣諸国の客観的な姿を知らなければならないだろう。自国を取り巻く近隣諸国も変わってきているから、対応も変えていかなければならないのかもしれない。2013/09/01

Q-Q

2
集団的自衛権について『国際法上保有、憲法上行使不可』、まるで禅問答の如く妙な解釈と言わざるを得ない。国外から見ると、首を捻りたくなるし、理解されない都合の良い解釈と取られても仕方ない。憲法自体の解釈が根底にあるのは解るが、選択肢を狭めてしまっているのは明らか。元々、集団的自衛権を行使せざるを得ない機会を想定していなかったので、十分な議論すらされてこなかった。自衛隊派兵の度に、違憲か合憲かの議論を思い出したように始める政治家には辟易。政権交代した今、改憲を含めた議論を行うチャンスではないかと思うが……2011/01/27

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