出版社内容情報
日本最大の難局に対峙した男の生涯を描く 泥沼と化した戦局の中、終戦内閣の長として敢然と起ち、日本最大の難局に対峙した鈴木貫太郎。その生涯を鮮烈に描く、長編歴史小説。 もはや勝利への望みはついえた太平洋戦争の幕をいかに引くか。それこそが、昭和天皇から、首相・鈴木貫太郎に託された、最大の任務であった。日清戦争当時から、“鬼の水雷艇長”として名を馳せたが、「軍人は政治に関与すべきではない」との固い信条から、決して、政界の表に立とうとしなかった“生粋の海軍軍人”は、天皇の口から「頼む」といわれ、ついに、この難局に立ち向かうことを決意する。しかし、特に陸軍においては、この時に至っても、“本土決戦、一億玉砕”の意気強く、天皇??鈴木ラインの“早期終戦”とは、全く相容れない情況であった。そこで、鈴木貫太郎は、本心をおしかくし、決戦派に迎合するように見せながら、海外の情勢をも見定め、自らの任務遂行に向けて、着々と手を打って行く。そして、ポツダム宣言の発表……ここに貫太郎は細心の注意を払いつつ、勝負をかけた行動に出た……。天皇と日本への至誠を貫いた男の生涯を描く長編小説。 ●日清戦争の水雷艇長 ●ふるさとの山河 ●満州と朝鮮半島の形勢 ●列強海軍の兵術を研鑽 ●北方の巨人ロシア帝国の動き ●日本海の大海戦 ●「十年後を見てくれ」 ●政治ぎらいの提督 ●海軍兵学校の校長に就任 ●「統帥権」の干犯 ●暴走する関東軍 ●テロ事件が続発 ほか
内容説明
もはや勝利の望みついえた太平洋戦争の幕をいかに引くか。それが、昭和天皇から首相・鈴木貫太郎に託された、最大の任務であった。日清戦争の当時、“鬼の水雷艇長”として名を馳せた、男気の強い老海軍大将は、日本の明日のために、敢然とこの難局に立ち向かって行く。自らを、「運のいい男」と信じ、いかなる危機にも揺るがなかった信念の人の生涯を鮮烈に描く、長編歴史小説。文庫書き下ろし。
感想・レビュー
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陸
maito/まいと
諏訪菜子
kayoshi