内容説明
近年の分子・遺伝子レベルの研究によって多くの知見が得られるようになってきたが、植物生理学本来の目的である植物構造と機能の関係が正しく解明されているかという点はやや疑問である。実際、19世紀の先人たちが記載した多くの現象の機構は今をもっても明らかになされていないのである。本書は構造と機能の関連に注目しながら、この分野が進んできた道をたどり、特筆すべきパイオニアたちを紹介する。温故知新、さらに今後の展望をもつための一助となるよう著されているため、この分野を専攻する学生にとって有益な書である。
目次
1 植物生理学の歴史と植物の特徴
2 植物の運動
3 植物の生活環と分化全能性
4 植物と水と無機塩類の動き
5 環境要因と植物
6 植物ホルモン
7 有機物の生合成(光合成、窒素固定)と移動
著者等紹介
増田芳雄[マスダヨシオ]
1928年大連市生まれ、奉天市に育つ。1953年京都大学理学部植物学科を卒業。1961年理学博士。1971年大阪市立大学理学部(生物学科)教授。1991年大阪市立大学名誉教授
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