内容説明
本書は、現代の非線形偏微分方程式論において最も基本的な研究対象である半線形楕円型方程式について書かれた初めての解説書である。各章のテーマは、第1章では変分法を中心とした関数解析的理論で、特にべき乗の非線形項に対する解の存在と非存在を扱う。第2章では最大原理を用いた定性的理論で、指数型非線形項を中心に、領域の形状と解の一意性に関するさまざまな結果を詳説する。各章はそれぞれに独立した形式をとり、導入、基本的な結果、方法、証明、応用、未解決問題の流れに沿いながら、丁寧な解説が心掛けられている。
目次
第1章 峠の補題(反応拡散系;Pohozaevの等式;変分法;臨界指数 ほか)
第2章 対称性(放物型力学系;回転対称性;moving plane法の応用)
著者等紹介
鈴木貴[スズキタカシ]
1953年長野県生まれ。1976年東京大学理学部卒業。1978年東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。大阪大学大学院基礎工学研究科教授、理学博士
上岡友紀[ウエオカユキ]
1971年愛媛県生まれ。1995年愛媛大学理学部卒業。1997年大阪大学大学院理学研究科前期課程修了。愛媛大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。