内容説明
マビノギオンは「マビノギ」と呼ばれる4編の作品をふくむ、吟遊詩人によって語り伝えられてきた中世ウェールズのケルト幻想物語集。トマス・マロリーの『アーサー王の死』よりもはるかに古いアーサー王物語の原点ともいうべき作品がおさめられている。シャーロット・ゲスト版は中世ロマンスの研究家シャーロット・ゲストによって、1938年から45年にかけて、はじめてウェールズ語から英語に翻訳されてケルト・ブームをまきおこし、アルフレッド・テニスンやウィリアム・モリス、そしてラファエル前派などに大きな影響をあたえた。ケルト・ブームをまきおこした巧緻にして典雅なゲスト版初の完訳。アラン・リーの美しい挿絵と格調高い翻訳による決定版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
文吾
12
★★★★★/図書館本。山田南平様の少女漫画『マビノギオン』を読んで興味が出たので読んでみた。ウェールズ叙事詩。ブリテン島のお伽話。タイトルに意味があるのかは不明(wiki参照)。アーサー王関連はいくつか既読でしたが、キャラの多くが名前が違っていたのでちょっと新鮮だった。2018/01/17
遊未
9
格調高い挿し絵、各物語の扉が本を開く人を物語の世界に招くように素晴らしい。アーサー王、ガウェインもバーシヴァル、そして聖杯の古い姿があります。悩むことなく、振り向くことなく、ただひたすら前に進む物語。文章は読みやすかったり、読みにくかったりですが、そもそも読む物語ではなかったことは実感できました。2020/11/30
Bo-he-mian
7
厳密には「読んだ」というより「観た」かな(爆)。いま、色んなケルト関連本をパラレルに斜め読みしているところで、一冊を熟読・・・は中々できないのだけれど、とにかく本書は『指輪物語』でも知られるファンタジー画家、アラン・リーのフルカラーの挿絵が悪魔的に美しい。水彩画で、なんで石とか木材の質感をあんなに素晴らしく表現できるのォ !? そしてめくるめくロマンの馨り・・・挿絵本の魅惑にひたすら陶酔する一冊なのである。2018/01/13
文吾
6
★★★★/再読、図書館本。『マギノビの四つの扉』『五つの物語』のみ読了。目当ては『三つのロマンス』でしたが、またそのうちに。2021/09/06
文吾
5
★★★★/再読、図書館本。『泉の貴婦人』のみ読了。獅子を連れ戦うオウェインをまた読みたかったのでした。初読みから3年も経つとすっかり忘れてた。楽しく読めました。2021/11/07