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死刑制度の歴史 (新版)

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  • サイズ 新書判/ページ数 153,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560509074
  • NDC分類 322.3
  • Cコード C1236

内容説明

国家は、殺人犯やその他の危険な犯罪者を殺す権利を有するのか、否か?この重い問いについては、長年にわたって議論が重ねられてきた。本書は、古代から現代までの死刑制度の歴史と現況を、わかりやすく解説する。死刑制度存廃問題を考えるための必読書。

目次

第1章 古代の死刑―聖書、ギリシア、ローマ(聖書の遺産;ギリシア思想 ほか)
第2章 中・近世における死刑(中世盛期の逡巡;理論的深化(十二~十七世紀) ほか)
第3章 啓蒙からギロチンへ(啓蒙の曖昧さ;立法と判例の進化 ほか)
第4章 十九世紀と二十世紀の死刑(十九世紀の大論争;法の進化 ほか)
第5章 現代の死刑(法の現状;変わらぬ論点)

著者等紹介

吉原達也[ヨシハラタツヤ]
1951年生まれ。1979年京都大学大学院法学研究科博士課程単位取得。ローマ法専攻。広島大学法学部教授

波多野敏[ハタノサトシ]
1959年生まれ。1987年京都大学大学院法学研究科博士後期課程中途退学。西洋法史専攻。岡山大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あかピクミン

5
13階段を読んで死刑制度に興味が湧いたので読了。死刑制度を廃止した国では例外なく以前と比べて殺人等の重犯罪の数が減っているというのは意外でした。現在は世界的に死刑制度を廃止する流れに傾いていますが、「人を殺した者には死を」という古代から続く報復的な考え方も理解できるし、世論調査で死刑制度存続に多くの人が賛成するというのもこの問題の難しいところ。2015/12/25

arekcey

2
むかしっから死刑制度の廃止と存置をめぐる議論はメビウスの輪のように同じ軌道をぐるんぐるん回り続けているということがわかった。つまり人は変わらないのだ。そしてノンポリ風味に記述していったところでこの話題の本を書くというこの時点ですでに廃止か存置かどちらかの派である意見を持っているという事、隠そうと努めても無駄なのだという事もわかる。真意は漏れ伝わってしまうのかもしれない。たとえそれが確信犯であるかのどうかはもちろんのこととして。 2018/01/14

抹茶ケーキ

0
旧約聖書から現代までの死刑の歴史。賛成反対どちらの陣営にしても、その論拠はそれほど変わっていないらしい。中世初期の刑罰は過酷だったと思われているが、実際のところそれほどでもなく、本当に過酷になったのは14世紀以降で、16世紀には下降に向かったらしい。2016/11/14

夏石

0
結局、死刑の是非を論ずるための言葉は全く進化していないのだなあ。昨今、被害者感情と綺麗な言葉に置き換えられてはいるけど、つまるところ復讐心を刑罰法規の基礎に置くのは、留まるところがないので危険だと思うのですがね。とはいえ、応報論って根っこはやっぱり感情にあると思われるので、多くの人を納得させるには無視できないんだよなあ…。2012/08/23

YY

0
キリスト教の死刑に対する影響力はなかなかなもの。中世でも死刑は例外的、と考えられていたのは面白い。2012/08/17

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