出版社内容情報
渦巻は輪廻の根源たる両性具有の「太母」の象徴であり、十字形は本来、その渦の中心表象であった。従って十字もまた渦と共に回転し、それは「まんじ」「輪つき十字架」として表わされた。「太母」に関わる二大象徴の世界を渉猟し、性にまつわる神話・儀礼を軸に、人類の根源的死生観を解明する。
内容説明
万物を呑みこみ吐きだす渦巻は、生きとし生けるものの輪廻の象徴であり、十字架の原型たる十字形は、旋回する渦巻の中心部を表わすものとして、渦巻と一体の関係にあった。この両者を根本象徴とする「太母」とその聖婚を軸に、神話・儀礼の世界をあまねく渉猟し、人類の深層的死生観を解明する。
目次
第1章 十字架の原像
第2章 十字架と両性具有
第3章 十字架とマリア
第4章 十字架と生命の樹
第5章 十字架とまんじと円
第6章 十字架と蛇と渦巻
第7章 渦巻と迷宮
第8章 渦巻と縄文
第9章 渦巻と太陽
第10章 十字架と渦巻