イデー選書<br> 大衆の反逆

イデー選書
大衆の反逆

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  • サイズ B6判/ページ数 259p/高さ 20X14cm
  • 商品コード 9784560018965
  • NDC分類 136
  • Cコード C1310

出版社内容情報

大衆の反逆とは「大衆が完全な社会的権力の座に上ったこと」であり、「現代の特徴は、凡俗な人間が、自分が凡俗であるのを知りながら、敢然と凡俗であることの権利を主張し、それをあらゆる所で押し通そうとするところにある」。現代の社会・政治・文化に警鐘を鳴らしたオルテガ不朽の名著。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

10
19世紀の豊かさが大衆を生み出した。この大衆は労働者を指すのではなくあらゆる階級のうちの自分の権利を声だかに主張し、義務を果たさない者である。対して高貴なる者は自分に絶えず義務を課しその要求に答えようと努力する者である。大衆は生まれたときから豊かだったので自分がさも万能であるかのように振る舞うから他人に耳を貸さず、自己の殻に籠る。そして豊かさの根源である科学技術に対して敬意を払わず、軽視する。だからこそ文明は衰退する。理系を軽視する日本を暗示しているようだ。2014/05/25

ともふく

7
図書館で借りて読みました。一度で全てを理解できる本では全くありませんが、それでも所々にハッとさせられる部分があり、著者の時代認識と指摘は鋭過ぎると思いました。自分は今の政治体制や文明がいかにできたのか、そうしたこともほとんど何も知らずに、今の生活の全ての前提を当たり前に与えられるものだと感じて生きており、色々と浅い知識で勝手な意見だけは言っているのだな、まさに大衆人の一人だと反省しました。もっと歴史をしっかり勉強しよう。2017/01/04

けーすけ

1
91年の著作とは思えない先見性?はあるが、その論拠が薄いように思われた

にことこ

0
耳が痛い,80年前の本とは思えない.2014/12/17

火禅

0
人間の感覚に対する言及がすばらしい。 国家のシステムや具体的な歴史については、はっきり言ってよくわからない。ただ、その中で触れられる、人間の意識への考察が鋭い。 科学の発展により生の可能性が増大したが、我々はその可能性を持て余してわけがわからなくなってしまっているのだ。権力者の支配の圧力から解放されて、我々はつかの間の自由を享受できたが、すぐさま宙ぶらりんの状態に苦しみはじめて、自らの生を規律する何か、賭けるべき対象を求めてさまよっている。まさしくそのとおりだ。2021/11/06

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