環境土壌物理学〈1〉土と水の物理学―耕地生産力の向上と地球環境の保全

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  • サイズ A5判/ページ数 318p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784541026637
  • NDC分類 613.52
  • Cコード C3042

内容説明

本書は土壌物理学のたんなる環境科学的な衣裳直しではなく、地球環境と人類そして生物圏の未来を視野に入れての、土壌物理学の骨組みの再構築である。多くの局所的および地球的な環境劣化の進むなかで、農業生産の拡大・安定化のための耕地の土壌物理学的知識が要求される現在、Hillel教授によって編まれた環境土壌物理学は、大きな刺激であり、わが国のこの分野の研究と技術の発展に寄与するものと思われる。

目次

第1章 土壌の一般的物理性
第2章 多孔質体に関連した水の性質
第3章 粒径と比表面積
第4章 粘土の性質とその挙動
第5章 土壌構造と団粒化
第6章 土壌水の含有量とポテンシャル
第7章 飽和土壌中の水の流れ
第8章 不飽和土壌中の水の流れ
第9章 土壌空気の量と組成

著者等紹介

ヒレル,ダニエル[Hillel,Daniel]
カリフォルニアで生まれ、イスラエルで育った。早い時期から現在まで長期にわたって土地を愛し、自然環境を理解し、保護することに献身しつづけている。約30ヵ国での数十年にわたる研究活動を通じて、著者は土地と水の資源の持続的管理に関する国際的な権威の一人となった。アメリカ合衆国およびその他の国の有名大学で、土壌物理学、水文学および環境科学の教授として活躍してきた。また、世界銀行と国連でコンサルタントとして働いてきた。著者がこれまでに受賞した数々の賞のなかには、マサチューセッツ大学での優れた教育活動によるChancellor Medal,Guggenheim賞、カナダのグエルフ大学およびオハイオ州立大学からの名誉博士号がある。著者は科学発展アメリカ協会、アメリカ土壌科学会、アメリカ農学会の選出特別会員であり、これらの学会から特別貢献賞を授けられている。著者は、現在までに200編以上の科学論文と研究報告を発表しており、20冊の書物を刊行し編集している。著者の環境物理学に関する優れた教科書の多くは、世界を通じて多くの大学および研究所で使用されており、12ヵ国語に訳されている

内嶋善兵衛[ウチジマゼンベエイ]
1929年長崎県生まれ。1950年宮崎大学宮崎農林専門学校農科卒業、農学博士。1950年農業技術研究所気象科、九州農業試験場環境第2部、農業環境技術研究所気象管理科、お茶の水女子大学理学部を経て1995年宮崎公立大学人文学部。1997年同大学学長現在に至る。専門は農業気象学、環境科学。主な著訳書に『ゆらぐ地球環境』合同出版、1990年:『日本の自然-九州』(共著)岩波書店、1995年:『11本の気候』(共著)岩波書店、1996年:『地球温暖化とその影響』裳華房、1996年:『農業と気象』鉱脈社、2000年:『気候変化と食糧生産』(訳)農林統計協会、1991年、など

粕渕辰昭[カスブチタツアキ]
1944年滋賀県生まれ。1966年岐阜大学農学部農芸化学科卒業、農学博士。農林省農業技術研究所、農業環境技術研究所、北海道農業試験場を経て、1992年山形大学農学部教授現在に至る。専門、土壌物理学。主な著書に『移動現象』(共著)博友社、1987年。『熱物性ハンドブック』(共著)養賢堂、1990年。『豊かな土づくりをめざして―環境土壌学―』(共著)農業土木学会、1998年など
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