出版社内容情報
社会=自然の関係の反映としての経済学が、自然を忘却し労働を富の唯一の源泉とするに至る過程と功罪を検証する。忘れられた思想=重農主義の自然価値論の再検討から、自然と経済の調和を展望する歴史的労作。
内容説明
「自然危機」に直面する現代にあって、資本主義・社会主義の枠組みを超え、自然と人間の調和のための政治経済学を構想する歴史的労作。
目次
第1部 古典経済学以前‐古典経済学‐マルクス―「価値なき」自然と「自然なき」価値(価値の源泉としての労働と自然―アリストテレスから初期古典学派まで;ジョン・ロック;アダム・スミス;ディヴィッド・リカードウ;カール・マルクス―自然と価値理論)
第2部 経済学理論としての自然支配―フィジオクラートたち 「自然価値」再検討(歴史的現象としてのフィジオクラシーとその現代的現実性の根拠;生産理論;価値理論;フィジオクラシーの体系における経済と社会の統一;われわれはフィジオクラートたちから何を学ぶことができるのか)