内容説明
不正を防止したり、商品の安全性を守るといった倫理的問題に対して、企業がきちんと責任をもつべきだというのがコンプライアンスの考え方である。企業が不祥事を起こすと、行政処分を受けるだけでなく、消費者や取引先、投資家の信頼を失い、最悪の場合、存亡にかかわるリスクとなる。企業不祥事のほとんどは小さな不正を見逃すことから始まる。企業はコンプライアンス活動に経営全体で取り組まなければならない。本書では、コンプライアンス文書の作成から、社内体制の整備、運用のノウハウまで具体的に解説する。
目次
1 変わる企業と社会の関係(社会的責任を求める声の高まり;内部統制の構築を促す仕掛け)
2 高まるコンプライアンス経営の重要性(あいつぐ日本企業の不祥事;米国でも企業の腐敗が大問題に ほか)
3 コンプライアンスにおける計画(倫理方針をどう決める;『コンプライアンス・マニュアル』(行動規範集)の作成 ほか)
4 コンプライアンス体制の構築と教育(コンプライアンスを担う組織体制の構築;教育訓練の実施 ほか)
5 コンプライアンス体制の運営―コミュニケーションとモニタリング(コミュニケーション―報告相談部署の設置;モニタリングによるチェック)