日経文庫
経済史入門―経済学入門シリーズ

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  • サイズ 新書判/ページ数 215p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784532108885
  • NDC分類 332
  • Cコード C1233

出版社内容情報

歴史観なくして現実の経済を語ることは出来ない。経済史こそが経済学の原点なのだ! 東洋、西洋の枠を超えてグローバルな視点から歴史をとらえ、経済を発展させるエンジンを明らかにする知的興奮に満ちた入門書。

内容説明

経済史とは、理論と歴史が統合される場である。本書では、従来の経済史の発想に縛られずに、東洋、西洋の枠を超えたグローバルな視点から、経済の大きな流れを捉え、歴史観と精緻な分析手法を合わせ持ったシュンペーターの考え方を応用して、経済がダイナミックに発展する理由を解き明かす。「物産複合」「海洋史観」「アジア間競争」などのユニークな視点で、なぜ、日本とイギリスがいち早く工業化に成功したのかを興味深く解説する。

目次

序章 経済史への招待
1 経済史とはどういう学問か
2 経済学と経済史―現実をどうとらえてきたか
3 経済史の方法―経済発展をどう説明するか
4 グローバル経済史と近代日本文明
終章 日本経済史をとらえ直す

著者等紹介

川勝平太[カワカツヘイタ]
1948年京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、同大学大学院経済学研究科博士課程修了。オックスフォード大学哲学博士。早稲田大学政治経済学部教授を経て、現在、国際日本文化研究センター教授。専門は比較経済史。斬新な「文明の海洋史観」を提唱し、注目を集める。主書に『富国有徳論』(中公文庫、アジア太平洋賞特別賞)、『文明の海洋史観』(中公叢書、読売論壇賞)など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

コウメ

55
経済史の単位をとるために予習として読んでみたけど「人口論」と「資本論」を知っとか内容についていけない。この2つを中心として話が進んでいくので、あと急にでてきたシュンペーターあたりは本当にどうでもよかった。2020/04/16

Y_Michiari

3
私も本を書きたいと思っておりまして参考にさせて頂いた次第です。本書の参考文献が70~80年代と古く信憑性に疑問を抱きながらも、博多が輝いていた貿易史を、ダイナミックに紐解く一書でした。そもそも、ローソク足や先物取引も西洋に先駆けて、日本が発明したものなのです。日本の商家さん達は江戸時代当時から世界を相手にしていた、と言えるでしょう。私自身「プロテスタントである事が資本主義の十分条件ではない」と思っていたので、痛快な解説でした。2018/08/22

まれむりん

3
衝撃のラスト / 資本主義の誕生について、本源的蓄積(マルクス)ではなく、本来的蓄積(経営と労働の分離)という観点を提示。物と力を「結合」させる行為に経済発展をみたシュンペーターを引きつつ、資本主義草創期においては、新結合による物産複合(人と物の中間?)の大転換が起きているとし、資本主義誕生の条件をイギリス、日本との平行関係から解き明かす。つまりそれはアジアとの代謝関係で優位性を確保した事実であり、筆者の言う文明の海洋史観である。2010/02/16

ステビア

2
スリリングで勉強になる本。素晴らしい!2013/04/09

さるお

2
経済史の講義一回しか出てないから罪滅ぼしとして読んだ。単位下さい。「豊富な貨幣原料供給力が日本にアジア物産の需要を根付かせて、貨幣原料の供給に限界が見え始めた時に輸入代替化を行った結果が鎖国体制だった」てのは「ほぇ〜」って思ったけど新結合云々はよく分からなかった。途中まで(特にシュンペーターの辺り)は退屈っちゃ退屈だけど終章は経済史の(格物史の)観点から日本の歴史が整理されててめっちゃ面白かった。2012/07/19

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